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健康保険組合の財政難
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| - 多くの健康保険組合で、健康保険料率が10%を超えることに - |
2000.03.02
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多くの大企業の健康保険組合では、4月の介護保険導入に伴い深刻な財政難に陥る。昨年11月に政府が介護保険導入の軽減措置として、企業の健康保険組合向けに約600億円の財政支援を行う事を決定しているが、支援を受けるのは財政の困窮が著しい一部組合に限られ、大半の健康保険組合は支援を受けられない。
企業の健康保険組合では、介護保険導入に伴い企業側、労働者側、共に負担が増えることになる。現在、労働者の月収の平均8.5%を健康保険料として労使で分担して負担しているが、多くの健康保険組合で、健康保険料率が10%を超えることとなる。
健康保険料の支出先としては、もちろん健康保険加入者の医療費の支払いがあるが、それに加え70歳以上の高齢者の医療費を賄う老人保険拠出金も負担しているので、高齢者の医療費増大とともに支出が毎年増大している。その為、現状でも全体の20%の健康保険組合は健康保険料率が9%を超えている。ここに介護保険料が加わると健康保険料率が10%を超える健康保険組合がどっと増えるのだ。
ケーススタディ
介護保険料の支払い対象となる40歳〜64歳(以上)の社員の平均月収は447,000円、月当たりの健康保険料率が現在9%であれば40,230円となり、企業側、労働者側の支払い額はそれぞれ約20,115円となる。ここに1%上乗せされると、健康保険料は44,700円となり、企業側、労働者側の支払い額はそれぞれ約22,350円(2,235円の差)となる。1000人の40歳〜64歳の社員を持つ企業の健康保険組合の場合は2,235円×1000人×12ヶ月=年間2,682万円の負担増となる。
しかし、社会保障負担は上記の健康保険料(医療保険料と介護保険料)だけではない。厚生年金保険料17.35%や雇用保険料0.8%を加えると10%+17.35%+0.8%=社会保障負担率28.15%となる。この厚生年金保険料と雇用保険料も労使の折半なので、企業側、労働者側、それぞれの社会保障負担率は労働者月収の約14.075%となる。前述の平均的介護保険料支払い対象者の場合約62,915円を毎月、社会保障負担として支払う形となる。
備考
健康保険料率が10%以上となる主な企業健康保険組合は、東洋紡、住友金属工業、川崎製鉄、神戸製鋼所、マツダ、雪印乳業、河合楽器製作所、近畿日本鉄道、ユニチカ、日本化成、第一セメント、北海道、近畿、九州などの地域の組合。3月に解散した企業健康保険組合は、林兼産業、日本ヒューム管、京都近鉄百貨店など5組合。4月末までに解散する組合は約15組合となっており、政府管掌健康保険に引き継がれることとなる。
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