介護保険居宅サービス事業者・訪問看護サービス事業者の現状
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| −日本能率協会の「高齢者対応実態調査」シリーズ第2回− |
2000/12/07(Thu.)
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日本能率協会がまとめた「高齢者対応実態調査」。なんとも良く出来たブラボーな調査なので、シリーズ化。今回は第2回です。
同調査は、9月〜10月にかけて実施。地方自治体、介護・看護サービス事業者、および高齢者対応の製品・サービスの提供に関連する企業を対象に、4つの調査を行い、高齢者対応の現状と高齢者対応産業の将来について総合的に探ったもの。
官民双方を対象とする調査として秀逸、且つ興味深い結果となっている。さて今回は「介護保険居宅サービス事業者・訪問看護サービス事業者の現状」をおとどけです。
「介護保険居宅サービス事業者・訪問看護サービス事業者の現状」概要
- 介護保険居宅サービス事業者の今年度の事業見通しは、赤字が半分以上(54.2%)。一方、訪問看護サービス事業者では、赤字見通しは3分の1(34.5%)にとどまっている。
- 現在抱えている事業上の問題は、「利益がでない」(介護保険居宅サービス事業者53.4%、訪問看護サービス事業者50.9%)と「事務作業の煩雑さによる他業務への支障」(同48.9%、同58.2%)が1位、2位。
- サービスの質向上や業務標準化の方策は、両事業者とも「CS(顧客満足)経営」(介護保険居宅サービス事業者42.7%、訪問看護サービス事業者50.0%)が最重要と認識。
介護保険居宅サービス事業者・訪問看護サービス事業者の現状
1.介護保険居宅サービス事業者の事業見通しは、5割以上が「赤字」(54.2%)であり、3割が「収支トントン」(31.3%)のレベルにとどまった。
介護保険居宅サービスに関する今年度事業見通し
| |
(%) |
| 黒字 |
12.2 |
| 収支トントン |
31.3 |
| 赤字 |
54.2 |
| 無回答 |
2.3 |
2.訪問看護サービス事業者のうち介護保険給付の適用となる訪問看護サービスを実施する事業者55件の事業見通しは、5割以上が「収支トントン」(56.4%)であり、3割強が「赤字」(34.5%)と、居宅サービス事業者の事業見通しよりも良い結果となった。
訪問看護サービスに関する今年度事業見通し
| |
(%) |
| 黒字 |
7.3 |
| 収支トントン |
56.4 |
| 赤字 |
34.5 |
| 無回答 |
1.8 |
3.介護保険居宅サービス事業者の現在抱えている問題・不安点として、「利益がでない」(53.4%)、「事務作業が多すぎて他の業務に支障をきたしている」(48.9%)、「今後の国の方針が見えない」(40.5%)、「介護報酬の請求に手間がかかる」(40.5%)といった点が多く指摘された。
現在抱えている問題・不安点(介護保険居宅サービス)
| |
(%) |
| 利益が出ない |
53.4 |
| 事務作業が多すぎて他の業務に支障をきたしている |
48.9 |
| 今後の国の方針が見えない |
40.5 |
| 介護報酬の請求に手間がかかる |
40.5 |
| 新規顧客を獲得できない |
30.5 |
| 請求どおりに報酬が入らない |
25.2 |
| 利用者から必要以上のサービスを要求される |
24.4 |
| ケアマネジャーが不足している |
23.7 |
| 優秀な人材が確保できない・ヘルパーの質が向上しない |
23.7 |
| 今後の事業収支の見込みが立たない |
22.1 |
| 新規事業を立ち上げたいが需要がどの程度見込めるかわからない |
12.2 |
| ヘルパーの教育がうまくいっていない |
12.2 |
| 効率よいヘルパーの派遣方法がわからない |
11.5 |
| 他の事業所にいるケアマネジャーとの連携がうまくいかない |
9.2 |
| 利用者とのトラブル |
7.6 |
| 新規参入事業所に顧客を奪われている |
4.6 |
| 新たな事業を手がけるための資金調達方法がわからない |
3.8 |
| 適当な提携先が見つからない |
1.5 |
| その他 |
5.3 |
| 無回答 |
2.3 |
4.訪問看護サービス事業者の現在抱えている問題・不安点は居宅サービス事業者と共通点が多いが、「事務作業が多すぎて他の業務に支障をきたしている」(58.2%)点が最も多く、次いで「利益がでない」(50.9%)、「新規顧客を獲得できない」(45.5%)、「介護報酬の請求に手間がかかる」(38.2%)といった点が多く指摘された。
現在抱えている問題・不安点(訪問看護サービス)
| |
(%) |
| 事務作業が多すぎて他の業務に支障をきたしている |
58.2 |
| 利益が出ない |
50.9 |
| 新規顧客を獲得できない |
45.5 |
| 介護報酬の請求に手間がかかる |
38.2 |
| 今後の国の方針が見えない |
30.9 |
| 他の事業所にいるケアマネジャーとの連携がうまくいかない |
25.5 |
| 請求どおりに報酬が入らない |
21.8 |
| ケアマネジャーが不足している |
20.0 |
| 訪問看護婦の教育がうまくいっていない |
18.2 |
| 今後の事業収支の見込みが立たない |
14.5 |
| 効率よい訪問看護婦の派遣方法がわからない |
12.7 |
| 利用者から必要以上のサービスを要求される |
9.1 |
| 優秀な人材が確保できない・訪問看護婦の質が向上しない |
7.3 |
| 新規事業を立ち上げたいが需要がどの程度見込めるかわからない |
5.5 |
| 適当な提携先が見つからない |
1.8 |
| 新たな事業を手がけるための資金調達方法がわからない |
1.8 |
| 利用者とのトラブル |
1.8 |
| 新規参入事業所に顧客を奪われている |
1.8 |
| その他 |
7.3 |
| 無回答 |
3.6 |
5.介護保険居宅サービス事業者のサービスの質向上や担保、及び業務の標準化への方策として、4割以上が「CS経営」(42.7%)を掲げた。また、4人に1人の割合で「TQM」(25.2%)や「QCサークル」(25.2%)が指摘された。
サービスの質向上や担保及び業務の標準化への方策(介護保険居宅サービス)
| |
(%) |
| CS経営(お客様満足という指導に基づく経営改善) |
42.7 |
| 総合的品質管理(TQM) |
25.2 |
| 業務改善・品質向上等のための小集団活動(QCサークル) |
25.2 |
| リスクマネジメント |
18.3 |
| ISO9000s(品質保証体制に関する規格) |
18.3 |
| ES経営(従業員満足という指標に基づく経営改善) |
16.8 |
| ISO14000s(環境マネジメントに関する規格) |
13.7 |
| その他 |
1.5 |
| 無回答 |
18.3 |
6.訪問看護サービス事業者では、居宅サービス事業者と同様に「CS経営」を掲げる回答者が5割(50.0%)と最も多かった。しかしその業務内容から「リスクマネジメント」を掲げる回答者も4割近く(36.4%)あり、次いで「TQM」(21.2%)、「QCサークル」(21.2%)となった。
サービスの質向上や担保及び業務の標準化への方策(訪問介護サービス)
| |
(%) |
| CS経営(お客様満足という指導に基づく経営改善) |
50.0 |
| リスクマネジメント |
36.4 |
| 総合的品質管理(TQM) |
21.2 |
| 業務改善・品質向上等のための小集団活動(QCサークル) |
21.2 |
| ES経営(従業員満足という指標に基づく経営改善) |
16.7 |
| ISO9000s(品質保証体制に関する規格) |
12.1 |
| ISO14000s(環境マネジメントに関する規格) |
9.1 |
| その他 |
1.5 |
| 無回答 |
28.8 |
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