三菱自動車工業が、トッポBJの内外観デザインを一新するとともに、トッポBJ福祉車「車いす仕様車ニールダウン式」の大幅な納期短縮と価格の引き下げを実現した。
同車は従来、市販されている車両をベース車として、架装メーカーに搬入した後に低床化、後部座席の撤去、バンパーの架装、後輪ニールダウン装置の設置、スロープの設置など、特に後席周辺の架装を手作りでおこなっていた。
これら架装の中で最も手のかかる「低床化」を生産ライン内でおこなうことにより、大幅なコストダウンを実施。これにより架装時間を従来の平均約1ヶ月から約1〜2週間まで短縮し、同時に大幅な価格の引き下げが可能となった。
車いす乗車スペースには、本来の後部座席部分とカーゴスペースをまるごと使用。後席室内幅1,370mm×室内高1,340mm×スロープ収納時の室内長1,230mmで広さも高さもゆったりとしたスペースを確保。
同社ではニールダウン式とテールゲート式の2つの車いすの昇降機能を採用しているが、今回のニールダウン式はバックドアが開くと自動的に後部の車高が下がり、手動でスロープを降ろして車いすを乗せる方式。いっぽうテールゲート式は全自動昇降方式のこと。
実際の操作方法をみると、その多機能な補助システムが車いすの人と介助する人の負担を大幅に軽減しているのがわかる。
操作方法
- エンジンをかけたままサイドブレーキをかけてバックドアを開くと、ハザードランプが点滅。後輪ニールダウン装置により、バックドアの開口と連動して自動的に車両後部が床面地上高240mmまで降下。
- アルミ製で2つ折りのスロープ、長さ1,620mm×幅760mmを手動で広げて設置。
- 車体からのスロープ突出長1,390mm、角度9.5度と、ゆるやかな勾配とすることで、介護する人が車いすを押し上げる負担を軽減。スロープの許容重量は250kg。
- 車いす固定装置のスイッチを「解除」にし、フロア先端に巻き取られたフックをスロープ下まで引き伸ばして車いす前側のフレームにかけ、スイッチを「固定」にすることで、スロープ上を押し上げる際の車いすの後退を防止。(イージーロック=三菱独自の車いす固定装置)
- 車いすを車内に乗せた後、車いす後側に2個所ある車いす固定装置(ダイヤル式)で車いすを固定。
- スロープを収納し、バックドアを閉じると後輪ニールダウン装置により、車高が自動的に上がる。
また、車いすの乗員用に、車いす専用ELR3点式シートベルトを採用し、安全性を強化。後席床面には床合板及びロンリウム張りを採用。乗車定員は前席2名+後席・車いすの人1名とし、販売目標台数は月あたり100台。
架装オプションとして、電動で設置・収納できるオートスロープや車いすを後席に乗せた後、車いす後側を電動で固定できる車いす電動固定装置、モーター駆動により介護する人がスイッチ操作で車いすの昇降を行うことができる装置ハーティーウェイ(車いす昇降アシスト装置)、車いす専用ヘッドレストなどを設定している。
|