日本IBMが、視覚障害者向けに、ワープロなどによる日本語文書作成を支援するソフトウェア「IReader(アイリーダー)」を開発した。
視覚障害者が漢字を入力する際の識別・判断力を支援するもので、同社は社会貢献活動の一環として、同システムの評価実験を2001年4月より開始する計画。
同システムは、日本IBM東京基礎研究所で開発された画面読み上げ技術、日本語形態素解析ならびに辞書検索の技術、日本語音声合成技術(音声合成ソフト「ProTALKER97」を同梱)などを組み合わせて実現したものだ。
一般的に視覚障害者がワープロなどで文字を入力する際、画面に表示されている文字を実際に確認することが難しいため、誤字入力が多くなる。
特に漢字変換では適切な漢字を選択しなければならないため、変換する時に表示される候補リストの漢字を合成音声で読み上げるシステムの研究が進んできた。
これまで開発されてきた視覚障害者用システムは、例えば「きしゃ」を漢字に変換する際、候補となる「記者」は「記録のキ、学者のシャ」、「汽車」は「汽笛のキ、自動車のシャ」と音声で読み上げられていたが、1つ1つの漢字の意味を説明しているため、漢字の知識がなければ正誤の判断がつかず、生まれつき視覚障害があって漢字をあまり知らない場合などでは、判断ができなかった。
新製品では、学研から社会貢献活動として無償で提供された「ジュニアアンカー国語辞典」や「パーソナル現代国語」「パーソナル英和」「パーソナル和英」「パーソナルカタカナ」を辞書データとして組み込み、熟語の意味を読み上げるシステムを開発。
同システムでは、辞典に収録された意味を利用し、「記者」であれば「新聞・雑誌・放送などの記事を書いたり、編集したりする人」、「汽車」の場合は「蒸気機関車に引かれて走る列車」と読み上げ、漢字が分からなくても判断し易くなった。
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