愛知県の三好町で、「さんさんバス」が本格運行を開始した。
同町では、高齢者や免許を持たない交通弱者の社会参加の支援や、地域間交流の促進などを目的として福祉バス事業を計画し、1998年の実験運行を経て、1999年から約1年半にわたり試行運行をおこなっていた。
試行期間には、福祉バス利用促進協議会などの支援や、多くの町民の利用と、意見・要望を受け、ルートの変更、運行本数やダイヤの改正、ITS技術の実験導入など、いくつかの改善を重ねてきた。
今回の本格運行開始に合わせ、「さんさんバス」という親しみのある愛称と、デザインを取り入れた人にやさしいノンステップバスを導入。三好町民病院の完成に合わせ、本格運行を迎えた。
さんさんバスは、「人にやさしいバス」として、出入り口にステップがなく、高齢者や障害者をはじめ、車いすやベビーカーの利用者でも乗り降りしやすい、小型ノンステップバス。
テレビモニターでの33チャンネルの放映をはじめ、電光ボードによるニュースやまちの情報、FMラジオラブィートによる軽音楽や交通情報、イベント情報など、地域に密着した情報提供も車内でおこなっている。
また、町役場、町民病院、三好ヶ丘駅、アイモール・ジャスコ三好店に設置された4ヶ所のバス停には、バスロケーション案内システムを導入。
センターからバス停に情報を送信することにより、バスの現在位置や到着予想時間をリアルタイムに表示できるうえ、電光ボードによるニュースや、まちの情報を伝えている。
また、電話での問い合わせに対しても、3か所のバス停における到着予測時間と、さんさんバスの現在位置を自動案内している。
同町長によると、「生活の一部として定着し、気軽に町内のあちらこちらへ出かけてもらえる、会話のはずむふれあいのバス、乗って楽しいバスであってほしい」とのこと。
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