健康保険組合連合会(健保連)が、2000年度健保組合決算見込の状況を公表した。
同レポートによると、2000年度健保組合決算の経常収支は、経常収入5兆8,246億円、経常支出5兆9,519億円で差引1,273億円の赤字の見込みで、介護保険が実施されなければ実質的に3,900億円の赤字となることだったことから、介護保険による赤字抑制効果額は約2627億円されることとなった。
2000年度の老健拠出金額は前年度比1,584億円、8.43%減の1兆7,216億円となったが、介護保険がないと仮定すると、老人医療費の増加の実勢からみて、老健拠出金は対前年度比8%増の約1兆9,850億円と見込まれ、2,634億円赤字が増大する。
このほか、2000年度は老人医療費の未払い分が医療保険全体で1兆円を超える額に達しているので、これを考慮すると実質赤字は大幅拡大。
全組合の64.9%の組合は赤字を計上し、1組合当りの赤字額は1億9,500万円となっており、2000年度は介護納付金で約3,100億円の負担が発生している。
1999年度に初めて前年度割れした保険料総額が2000年度も0.93%減少。経常収入総額は前年比526億円減で、保険料収入の減少額とほぼ同額。
保険料収入が減少したのは、平均標準報酬月額がわずかに上昇したものの、リストラと組合の解散による被保険者数の減少並びに保険料率の若干の低下によるもの。
経常支出総額は前年比1,245億円減であり、拠出金計の減少額(1,216億円)とほぼ同額。そのうち、老健拠出金は1,584億円減少したが、退職者拠出金は368億円増加している。
平均保険料率は84.99%で、前年度に比べて0.12%の低下。これは、2000年4月に介護保険料徴収のため一般保険料率を引き下げざるを得なかった組合において、健保法改正の施行が2001年1月に延期されたことに伴い2000年度2ヵ月間はそのまま対応した組合があったため、結果的に低下した形になったと推察される。
そのうち、118組合が料率の引上げで対応。10%以上引上げた組合は24組合で、政管の保険料率を超える組合が48.3%、90%を超える組合も17.9%を占める。さらに、特別保険料を徴収する組合は17.3%にあたる285組合。最大の10%の組合は166組合で、平均料率は9.077%となった。
被保険者数は1,543万8,602人で前年より約20万人、1.26%減少する見込みで1994年度以降7年連続の減少となり、平均標準報酬月額は370,027円で0.58%増とほぼ横這いの状況。
また、財政悪化に伴い、準備金を法定で義務付けられている3ヵ月保有できない組合が348組合と21.1%を占めている。このうち、90%以上の保険料率の組合が9.7%の159組合と10%近くに達している。
老健拠出金の精算分の支払いに充てるために設けられた「老健拠出金引当金」保有組合は77組合、保有額は79億円。そのうち決算残金からの引当組合は62組合。
今後、保険料率を引上げられない状況下において、若人・老人医療費が現状の増加傾向で推移するとすれば、2002年度の健保組合の経常収支は約7,000億円の赤字に達することが見込まれ、全組合の9割以上が赤字に陥り、相当数の組合の存続が極めて厳しい状況に追込まれることになる。
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