長瀬産業が、紙おむつクリーン処理パック「おむつぽい」を新発売した。同時に公表された同社独自の市場予測も興味深いものとなっている。
「おむつぽい」は、パック器とパック袋がセットになった使用済み紙おむつの「臭い」を無くす事を目的とした商品。使用済みの紙おむつをパック袋に入れ、パック器で空気を抜いて小さくし、更にヒートシールする事により汚物の臭いを無くす事を可能にした。
現在、介護家庭で発生する使用済み紙おむつは、一般ゴミ(燃えるゴミ)として廃棄されているが、特にマンション住まいの家庭などでは、地域によりゴミの収集日が決まっているため、その日までベランダなどで一定期間保管しなければならず、保管のスペースの問題や、特有の臭いが近隣への問題になっている。
新発売の「おむつぽい」は、パック袋を、ほぼ真空になるまでパックしてヒートシールし、汚物の臭いを完全に密閉する事が可能。いままでの単に口を塞ぐだけの方式では限界があった臭い漏れを解決した。
独自の吸引技術は、特許申請中で業界でもはじめて。使用済みの紙おむつから汚物を吸収する事なく空気だけを吸引。空気をほとんど抜いてしまうので、使用済み紙おむつの大きさが半分以下になり、保管スペース削減、ゴミの少量化にも役立つ。
主婦などの家庭使用を考えて、手間が掛かからず取り扱えるようにしており、パック袋をセットしてパック器のフタを押すだけの簡単な操作。パック袋は燃やしても有毒ガスが発生しないので、一般ゴミ(燃えるゴミ)としての取り扱いができる。
同社は2000年8〜9月にかけて、「おむつぽい」試作器の試用調査も実施。実際に紙おむつを使用している人々、合計49名よりの意見をまとめており、調査結果の概要としては「使用したい57%」「わからない33%」「使用しない10%」となった。
販売方法は全国各地の販売代理店を通じ、要介護者を抱える一般家庭向けに販売し、初年度の販売計画は1万台を目標としている。希望小売価格は、パック器1台29,800円で、パック袋1袋(60枚入)が3,000円。
また、同社独自の「おむつぽい」市場予測も公表されている。
基礎データ
(1)大人用紙おむつ:23億枚(2000年)
(2)要介護者−寝たきり者数資料から(1998年)
- 要介護−寝たきり者総数(65歳以上):232.5万人
- 排泄全部介助者数(65歳以上):87.3万人
- 排泄一部介助者数(65歳以上):64.3万人
(3)要介護認定を受けると予想される高齢者数(2000年度):270万人
- そのうち施設サービスを受けると想定される高齢者数:70.3万人
- そのうち在宅サービスをうけると想定される高齢者数:199.7万人
(4)65歳以上の世帯員のいる主世帯が住居する住宅総数(1998年度)
- 1戸建て:11,462千世帯
- 長屋建:557千世帯
- 共同住宅:1,748千世帯
- その他:90千世帯
市場予測
(2)より、紙おむつ必要者数/要介護−寝たきり者数を計算。排泄一部介助者のうち実際に紙おむつが必要な人の割合を50%と仮定すると
- 紙おむつ必要者数=87.3万人+64.3万人×0.5=119.5万人
- 紙おむつ必要者数/要介護−寝たきり者数=119.5/232.5=0.513…A
(3)より在宅介護者割合を求めると
(4)よりマンション住まい(長屋及び共同住宅)の人数の割合を求めると
- (557+1748)/(557+1748+11462+90)=0.166…C
実際に求められる市場規模は下記の条件を満たす対象で…
- 要介護者−寝たきり者数→270万人
- 大人用紙おむつを使用する(65歳以上)→140万人
- 介護を在宅でおこなっている(65歳以上)→199.7万人
- マンション住まいである(65歳以上)→230万世帯
→計算式=270万人×0.513(A)×0.739(B)×0.166(C)=169千人となる。
また、(1)より23億枚の大人用紙おむつの1日の消費量は23億/365日=630万枚。1人が1日に消費する枚数をそれぞれ3回、4回、5回と仮定した顧客数は下記の通り。
- 3回:630万枚/3=210万人
- 4回:630万枚/4=157.5万人
- 5回:630万枚/5=126万人
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