理化学研究所は、ハーバード大学と共同で、全アルツハイマー病の90%以上を占める「孤発性アルツハイマー病」の原因解明に大きく貢献する成果を挙げた。
理研脳科学総合研究センター(伊藤正男所長)神経蛋白制御研究チームの西道隆臣チームリーダーらの研究グループによる研究成果で、アルツハイマー病の原因物質であるβアミロイドを分解する酵素として「ネプリライシン」を同定。
遺伝子改変動物「ネプリライシンノックアウトマウス」を用いて、分解酵素の活性低下が脳内のβアミロイドレベルを上昇させることを実証した。
これは、老化にともなって脳内の分解酵素活性が低下することによってβアミロイドが蓄積し、アルツハイマー病を引き起こす可能性があることを強く示唆するもので、研究では、アルツハイマー病の新たな原因遺伝子の存在も予測。
老化にともなう脳内の「ネプリライシン」の活性あるいは発現の低下がβアミロイドの量を上昇させ、アルツハイマー病を引き起こす可能性があることが強く示唆されたことにより、「新たな遺伝的危険因子の予測」や、「危険因子の同定と除去による予防」「活性あるいは発現の制御による発症の抑制」「発症全診断」などが期待される。
また、同研究成果は、世界のアルツハイマー病研究の流れを変えるほどの重要な意味を持っており、米国の科学雑誌「Science」5月25日号で発表される。
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