日立製作所家電グループが昨年4月より製造・販売しているホームベッド「元気でいて寝」が、業界で初めて電動介護用ベッドの「SGマーク」を取得した。
同社では、同製品の開発にあたって、国際規格のIECと、欧州規格のENを参考にした社内の製品規格を作成し、安全を配慮した製品づくりを進めていた。
今年6月より、製品安全協会が定める製品の安全規格である「SGマーク」の認定対象製品に電動介護用ベッドが加えられ、同社は業界に先駆けての認可取得となった。
SGマークを取得した機種は、2モーターで背上げ・高さ調節ができるWL-TB102(265,000円)と、3モーターで背上げ・高さ調節・膝上げができるWL-TB103L(313,000円)の2機種。
製品安全協会は、「消費生活製品安全法」に基づき、通商産業省(現経済産業省)所管の特別認可法人として設立された。同会のSGマークは、SafetyGoods(安全な製品)の略号で、製品安全協会が定めたもの。
構造・材質・使い方などからみて、生命または身体に対して危害を与えるおそれのある製品について、安全な製品として必要なことなどを決めた基準を製品安全協会が定め、この基準に適合した製品にのみ表示される。
福祉用具製品では、簡易便器や、簡易腰掛け便座、歩行補助車、棒状つえ、手動車いす、歩行車(ロレータ・ウォーキングテーブル)が認定対象製品で、今回、電動介護用ベッドが追加された。
電動介護用ベッドは、上半身を適切な角度に起こしたり、膝関節を屈曲した状態に保持できる、介護を目的としたベッド。
基準の作成は、国際規格のIEC及び欧州規格のENが作成される中で、日本の製品はこれらの要件を満たしているものがほとんどなく、今後、日本では高齢化や介護保険の導入などで福祉用具を使用する機会が増える中で、日本でも海外と同等の安全性を確保する必要があることから、適切な安全性を有した電動介護用ベッドの流通・使用のために、使用者の安全の確保を図る観点から。
作成には、1998年度から2ヵ年にわたって通商産業省からの委託調査として「福祉用具(電動介護用ベッド)の安全基準作成調査委員会」がおこなった。これを受け、2000年度に福祉用具の有識者による意見の聴取・検討を踏まえ認定基準の作成をおこない、安全管理委員会での議決を経て、通商産業大臣申請の承認を得た。
SGマークの認定基準に関係した製品安全面での製品特長は、認定基準による「ベッド外端から190mm以内に8mm以上25mm未満の挟まれ危険部分がない」構造にするため、樹脂性の5分割ボトムにし、ボトム間寸法に安全面の配慮をした「5分割樹脂製ボトム」。
「ベッド外端から120mm以内の足元に足を挟み込む危険部分がない」構造にするため、ボトムの下部がベッド(ボトム)外端より内側になる「インサイドフレーム」。
「高さ調節機構を有するものでは、最も悪い条件の位置にあって、ベッドの片側に試験荷重をかけても、脚部の浮きが無い」構造にするため、低重心で剛性が高く、偏荷重にも強い、垂直に上昇下降する機構を採用した「垂直ハイロー機構」。
「3千回の繰り返し昇降性を確保」するため、摺動部分には、背上げ機構部のローラースライド、ヒンジ部のメタル軸受けなどの耐久性向上設計を採用。
「質量75kgの重りを用いたたわみ試験で、たわみ量40mm以下、力を除去した後のたわみ量10mm以下」を確保する構造として、剛性が高いブロー成形樹脂構造にし、かつ、裏側は補強パイプを取り付けた。
更なる安全性の確保のため、背ボトムの下での挟まれ防止のため、跳ね上げ機構を採用。万一、背ボトムの下降時に挟まれても、力がかかれば逃げてくれる構造とした。
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