厚生労働省は「日本人の平均余命 2000年簡易生命表」を公表した。
2000年簡易生命表は、2000年におけるわが国の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標によって表したもの。
2000年簡易生命表によると、男の平均寿命は77.64歳、女の平均寿命は84.62歳で、前年と比較して男は0.54歳、女は0.63歳上回った。
各年齢の平均余命についても、前年に比べ、男女とも全年齢で上回った。また、男女の平均寿命の差は、6.98歳で前年より0.09歳拡大した。
平均寿命を死因別に分析すると、男女とも前年に引き続き悪性新生物、脳血管疾患等が寿命を延ばす方向に動き、また、前年寿命を減少させる方向に働いた肺炎、心疾患が減少したことにより寿命をさらに延ばした。
特定年齢の生存数と寿命中位数をみると、男女それぞれ10万人出生に対して65歳の生存数は男84,643人、女92,576人となっている。これは65歳まで生存する者の割合が男で84.6%、女で92.6%であることを示している。
同様に、80歳までは男で52.2%、女で74.4%が生存する。また、その年に生まれた者のうちの半数が生存すると期待される年数を寿命中位数といい、2000年においては、男が80.66歳、女が87.39歳であった。
2000年の死因別死亡確率をみると、0歳では男女とも悪性新生物で将来死亡する確率が最も高く、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順になっている。
65歳では0歳に比べ悪性新生物の死亡確率が低く、他の死亡確率が高くなっている。80歳では更にこの傾向が強くなっている。男女とも0歳、65歳、80歳の各年齢で、3大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患)の死亡確率は全体の半分を超えている。
また、前年と比較すると、男女ともに悪性新生物の死亡確率は高くなっているが、脳血管疾患、肺炎の死亡確率はおおむね低くなっている。また心疾患による死亡確率は男で低くなっているのに対して、女では高くなっている。
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