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「老健施設での事故急増」報道に対する事実関係

−全国老人保健施設協会「誠に遺憾」−

2001/08/27(Mon.)

 全国老人保健施設協会(全老健)が、8月21、22日付けのいくつかの地方紙に「老健施設での事故急増」の記事が掲載されたことに対する事実関係について、「読者に大きな誤解を与えるような表現で報道されたことは誠に遺憾」とした。

 掲載された記事は、「老健施設では、保険金支払いの対象となった事故が、1999年10月からの1年間に前年同期の1.7倍に当たる416件に急増したことが全老健の集計で分かった。集計対象は全老健の保険制度の加入施設。保険加入施設数の伸びは1.3倍で、事故数の伸び率のほうが高かった。このことについて厚生労働省や全老健では、身体拘束が原則禁止とされたことがその背景にあるとみている。」という旨のもの。

 これに対し、協会は「これらの記事は正確さを欠いており、推測と事実の断片をつなぎ合わせて書かれたものと判断せざるを得ず、特に後段の身体拘束問題との関連は推測に過ぎません。現在、全老健ではリスクマネジメントに力を入れており、事故発生等の状況についても実態を調査・分析し、資料を公表しているところでありますが、これらの活動は、老健施設が今後事故防止を徹底し、よりよいサービスの提供に資するためにおこなっていることであります。今回それが理解されず、読者に大きな誤解を与えるような表現で報道されたことは誠に遺憾であります。」とした。

 協会が明記した事実によると、416件という数字は、保険金支払いの対象となった事故件数ではなく、老健施設総合補償制度の加入施設から全老健共済会に報告された延べ事故件数で、保険金支払いの対象となった件数は、賠償責任保険、傷害保険合わせて197件。

 保険加入施設数の伸びより事故報告数の伸びのほうが高かったという記述は、間違いではないが、むしろその実態を歪曲して伝えるもので、1996年度から1999年度の集計では(2000年度については集計中につき未公表)、損害賠償責任保険、傷害保険ともに、加入数は年々増加しているにもかかわらず、保険金支払い件数はほぼ横ばい、保険金支払額については1997年をピークに減少している。

 協会では、このような報道に、事故急増という表現から推測される「私たち老健施設が努力をしていない」というイメージの増幅と、事故の増加は身体拘束が原則廃止になったからではないかと、その原因を短絡的に求めようとしている点を危惧している。

 これまでも協会では、サービスの質を向上させることのなかで、身体拘束ゼロを目指し、介護技術を研鑚し、なおかつ、事故の発生を防止するための事故対策マニュアル作成をはじめリスクマネジメントに取り組んでいる。


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