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アジアの障害者の夢を大きくバックアップ

−ダスキン、第3期・アジア太平洋障害者リーダー育成事業−

2001/09/04(Tue.)

 ダスキンが1981年の国際障害者年に設立した「広げよう愛の輪運動基金」の第3期「ダスキン・アジア太平洋障害者リーダー育成事業」の開講式が2001年9月3日、ダスキン東京本社にて行われた。

 同事業は、アジア太平洋地域から障害を持つ若者を日本に招き、日本語と日本の障害者福祉の現状を1年間学んでもらうという人材育成事業で、昨年9月に第3期生の募集を開始、今年4月に応募者299名の中から9名が決定した。

 研修生の国名は、中国、スリランカ、モンゴル、ネパール、韓国、インドネシア、フィリピン、パキスタン、マレーシアと多岐にわたっている。

 今後、ダスキンが研修実施を委託している日本障害者リハビリテーション協会によって、開講式から11月まで日本語の研修、年末からお正月にかけてのホームステイを含めて来年の6月末まで個別研修をおこなう。


9名の研修生の略歴と抱負


「既に中国で日本語を猛特訓。中国電視台も取材!!」
ワン・ジョウさん、中国、24歳、視覚障害(弱視)

 ワンさんは8歳の時に突然視力が低下。中国で初めて視覚障害を持つ学生として大学へ進学、特殊教育を専攻した。大学2年の時には自身のドキュメンタリー映画に自ら出演、全国で放映され反響を呼んだ。大学卒業後は、藩陽市障害者連合会に勤務、障害者の相談を担当するかたわら高校から天津市視覚障害者日本語訓練学校で日本語を勉強し始め、日常会話程度の日本語を話す。今回のプログラムは日本語訓練学校の理事長から推薦された。また、今回中国電視台が来日前に取材をしている。


「視覚障害者に対する教育法を学びたい!」
アッタナヤケ・ムディヤンセラゲ・ヘマンタ・クマラさん、スリランカ、24歳、視覚障害(全盲)

 出生時より全盲。現在ボランティアでろう盲者学校で盲人に音楽、英語、点字などを教えている。スリランカ大学で文学の学位を取得。趣味は音楽でフルート、ギター、オルガンが演奏できる。地域の盲人教育に興味があり、彼らの社会的、経済的ステータスを向上させたいと願っている。今回、スリランカの盲人協議会からプログラムのことを聞き応募。日本での視覚障害者に対する教育法を学び、今後の教師生活に役立てたいと思っている。


「昨年も応募したが落選、今年念願叶って日本に」
バザール・アマルタフシンさん、モンゴル、27歳、聴覚障害

 3歳の時、ストレプトマイシンとモノマイシンを過剰に投与され、その後視覚障害になった。モンゴル障害者協会でコンピューターコースを終了後、ビジネス女性障害者協会でコンピューター指導員として勤務。昨年度このプログラムを知り日本の社会福祉を学びたいと応募したが選考に漏れ、今回念願叶って日本に来日する。今回様々な国の障害者と知り合えることも大いに楽しみにしており、彼らと福祉について意見交換もしたいと期待している。


「ネパールのろう者のために奉仕したい」
カッカ・ロケシュさん、ネパール、22歳、聴覚障害(失聴)

 3歳の時の高熱で聴力を失う。現在印刷工場に勤務している。ガンダキろう協会に所属しておりこのプログラムには昨年も応募した。将来はろう社会でソーシャルワーカーとして活動する夢があり、今回日本でろう者団体がどのようにリハビリテーションやそのシステム、文化に寄与しているを学び、また多くのろう者施設を見学し、彼らの生活や手話の発達状況などを学ぶことを目的としている。


「ライフワークは韓国におけるIL運動」
パク・チャノさん、韓国、30歳、肢体不自由(脊髄)

 生まれた時からの四肢麻痺で正規の学校に行けず、読み書きは父親から習う。父の死後自立の重要性に気づき職業リハビリテーションセンターで技術を学ぶ。25歳の時に大学に入学し、社会福祉を専攻。勉学の傍らリハビリテーションセンターや障害者向け夜間学校でボランティアとしても働く。現在は正立会館(障害施設のこと)のIL(自立生活)部門で勤務。韓国で機能しつつあるある自立生活センターの運営に役立てるため、日本の自立生活運動と権利擁護について学びたいと考えている。アメリカ障害者法についての著作を読みアメリカのIL運動に触発される。


「障害児のために、より積極的に活動したい」
チュチュ・サイダさん、インドネシア、26歳、肢体不自由(両足)

 出生時から左足に障害があり松葉杖を常用している。現在バンドゥン市内で唯一の身体障害児のための学校で、中学生2クラスの担当教師をしているが、日本で障害児および障害児をもつ家庭や地域社会に対する啓蒙活動、自閉症児および重度障害児教育などを学び、帰国後はそれらの知識を活かして障害児のためにより積極的に活動したいと思っている。今回の日本来日に当たって担当クラスの生徒たちからエールを送られている。


「障害者の自立生活運動を学ぶ・将来は自立センター設立が夢」
メロディ・エスパニョールさん、フィリピン、24歳、肢体不自由(ポリオ)

 3歳の時ポリオで肢体麻痺に。両親の送り迎えで学校に通い小学校の時に出会った牧師に障害者のモデルになるよう諭される。3月までコロンバン・カレッジにてコンピューターを学んだ。KAMPI(フィリピン障害者インターナショナル)の理事の一員として障害者の自立生活運動について勉強しており、日本では地域で生活する障害者に対しての援助システム、啓発に関わるイベントやセミナーなどの企画・運営方法について、障害者団体の運営方法を学びたいとしている。研修後は日本で学んだことを他の障害者にも伝え、自分が所属する団体でその成果を役立てたいと考えている。


「障害者のアクセシビリティについて勉強したい」
ムハマド・シャフィク・ウル・ラハマンさん、パキスタン、24歳、肢体不自由(ポリオ)

 6歳でポリオによる両下肢障害に。パキスタン障害者リハビリ協会でリハビリを受け大学に進学、語学と文学を専攻する。肢体障害者中心のNGO団体に所属している。日本では障害者のアクセシビリティについて、どういう法律があって、自国でどう運用していけるか勉強したいと思っている。また日本のNPOの活動や障害者のレクリエーションについても学び、さらに母国の障害者雇用に役立つ具体的なアイデアも得たいとしている。


「車いすバスケットの指導法を学びたい!」
プスパナサン・ヴィラサミーさん、マレーシア、24歳、肢体不自由(ポリオ)

 生後8ヶ月でポリオに罹る。ダマイ障害者トレーニングセンターに所属。スポーツが得意で車いすバスケット、車いす陸上、乗馬、テニス、と幅広くトライしている。日本の障害者スポーツ、特に車いすバスケットボールの指導法を習いたいとはりきっている。障害者のアクセシビリティや自立生活についても学び、帰国後は自立生活センターを作るのが夢。


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