総務省は、「敬老の日」にちなんで、統計からみた高齢者の姿について取りまとめた。
まとめによると、65歳以上人口は2272万人、人口、割合とも過去最高で、毎年0.5ポイント程度の割合で増加が続いている。欧米諸国と比較しても急速な人口の高齢化が進んでいることが明らかとなった。
高齢者の就業状況では、高齢者の労働力人口比率が欧米諸国よりも高く、男性高齢者の労働力人口は70歳未満で2人に1人、70歳以上で4人に1人であることが明らかとなった。
高齢者の暮らしをみると、高齢者のいる世帯では核家族世帯と1人暮らしの世帯の割合が拡大し、65歳以上の女性の5.6人に1人は1人暮らしだった。また、高齢無職世帯の収入の89%は社会保障給付で、高齢単身無職世帯の収入の不足分は12%だった。
世帯主が60歳以上の2人以上の世帯では家計資産額は6562万円。また、世帯主が60歳以上の世帯の家計資産額は、地価の下落などにより5年間で22%減少し、そのうち63%が平均資産額以下となった。
まとめの詳細をみると、2001年9月15日現在の65歳以上人口(推計)は2272万人で、総人口の17.9%を占めている。1年前の2000年9月15日と比べ、人口は82万人増加、割合は0.6ポイント上昇し、人口、割合ともに過去最高となった。また、75歳以上人口は945万人で、総人口に占める割合は7.4%となっている。
65歳以上人口を男女別にみると、男性は951万人(男性の総人口の15.3%)、女性は1321万人(女性の総人口の20.3%)で、女性が男性より370万人多くなっている。なお、女性の65歳以上人口の割合は初めて20%を上回った。
総人口に占める65歳以上人口の割合の推移をみると、第1回国勢調査が行われた1920年以降、1950年頃までは5%程度で推移していたが、その後は年を追って上昇し、1985年には総人口の10.3%と10%を超えて、総人口の10人に1人を占めるようになった。この割合は近年では毎年0.5ポイント程度上昇しており、2001年には17.9%となり、総人口の5.6人に1人の割合となっている。
国立社会保障・人口問題研究所の推計(1997年1月推計)によると、65歳以上人口は今後も増加傾向が続き、2015年には3188万人(総人口に占める割合25.2%)となり、4人に1人が65歳以上になると見込まれている。
15〜64歳人口に対する65歳以上人口の比率をみると、1950年の8.3から、1970年は10.3、1990年は17.3、1995年は20.9と次第に上昇し、2001年は前年を1.1ポイント上回って26.4となっている。
諸外国の総人口に占める65歳以上人口の割合をみると、調査年次に相違はあるものの、イタリアが17.7%、スウェーデンが17.3%、ドイツが16.2%、フランスが15.8%、イギリスが15.6%などとなっており、我が国の65歳以上人口の割合(17.9%)は、主要国の中でも高い水準となっている。
65歳以上人口の割合が7%から倍の14%に達した所要年数(倍化年数)をみると、スウェーデンでは85年、イギリスでは47年、フランスでは115年を要しているのに対し、日本の場合、1970年の7.1%から1994年には14.1%となり、所要年数はわずか24年となっている。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本の65歳以上人口の割合は、今後も上昇を続け、国際的に見ても極めて急速な一層の高齢化が予測されている。
2000年の65歳以上の高齢者の労働力人口(就業者と完全失業者の合計)は493万人、労働力人口比率は22.6%となっている。これを男女別にみると、男性が34.1%、女性が14.4%となっており、前年に比べ男性は1.4ポイント低下、女性は0.5ポイント低下し、男女計で0.8ポイント低下した。また、高齢者の労働力人口比率は欧米諸国に比べ高い水準にある。
男性の65歳以上の労働力人口比率は、1993年以降緩やかな低下傾向にあるものの、2000年をみると、65〜69歳は51.1%、70歳以上は24.3%と、65〜69歳のほぼ2人に1人、70歳以上のほぼ4人に1人が労働力人口となっている。女性の65歳以上の労働力人口比率は、1993年以降緩やかに低下し、2000年には14.4%と、2年連続で15%を下回った。65歳以上のうち65〜69歳は25.4%、70歳以上は9.8%となっている。
2000年における一般世帯数(4638万世帯)のうち、65歳以上の親族(高齢親族)のいる一般世帯数は1526万世帯で、1995年に比べて248万世帯(19.4%)増となっている。高齢親族のいる一般世帯の増加率は、高齢化の進行を反映して、一般世帯の増加率を大きく上回っており、一般世帯に占める割合も、1990年の26.4%から1995年には29.1%、2000年には32.9%と拡大し、一般世帯のほぼ3分の1に達している。
高齢親族のいる一般世帯数を家族類型別にみると、核家族世帯が691万世帯(高齢親族のいる一般世帯数の45.3%)と最も多く、次いで65歳以上の者が子供夫婦や孫などと同居している「その他の親族世帯」が530万世帯(同34.7%)、単独世帯(1人暮らし)が303万世帯(同19.8%)となっている。なお、核家族世帯のうちでは、夫婦のみの世帯が403万世帯(同26.4%)と最も多くなっている。
1990年以降について高齢親族のいる一般世帯の家族類型別割合の推移をみると、核家族世帯の割合は1990年の35.4%から1995年に40.4%、2000年には45.3%と急速に拡大しており、高齢親族のいる世帯では、核家族化が進行する一方、「その他の親族世帯」の割合は1990年の49.4%から1995年には42.3%、2000年には34.7%と急速に縮小している。また、単独世帯の割合も、1990年の15.1%から1995年には17.2%、2000年には19.8%と拡大している。
高齢親族のいる核家族世帯のうち夫婦のみの世帯は403万世帯で、高齢親族のいる核家族世帯のほぼ6割は夫婦のみの世帯となっている。また、夫婦のみの世帯は、高齢親族のいる一般世帯数の26.4%となっており、1995年と比べ、2.6ポイント拡大している。この結果、高齢者のみで住んでいると見られる夫婦のみの世帯と単独世帯との合計が高齢親族のいる一般世帯の46.3%と半数近くになった。
2000年における65歳以上の単独世帯(高齢単身世帯)は303万世帯で、1995年に比べて37.5%の増加となっている。また、高齢単身者が65歳以上人口に占める割合は13.6%と1995年(12.1%)に比べて拡大している。高齢単身者数を男女別にみると、男性が71万人、女性が232万人で、女性が男性の約3倍になっている。また、65歳以上人口に占める割合は、男性が7.6%、女性が17.8%となっており、65歳以上の女性の5.6人に1人は単独世帯となっている。これを年齢階級別に1995年と比べると、男女ともすべての年齢階級で割合が高くなっている。
2人以上の世帯について、世帯主が65歳以上で無職の世帯(世帯主が65歳以上の世帯全体の64.3%,平均世帯人員2.35人、世帯主の平均年齢72.3歳)の2000年の実収入をみると、1世帯当たり1か月平均245,470円となっている。内訳をみると、公的年金などの社会保障給付(217,358円)が実収入の88.5%を占めている。消費支出は、243,168円で、可処分所得(222,943円)を20,225円上回っており、不足分は貯蓄の取り崩しなどで賄っている。
単身世帯について、65歳以上で無職の世帯(65歳以上の単身世帯全体の85.2%,平均年齢74.1歳)の2000年の実収入をみると、1世帯当たり1か月平均一31,202円となっている。内訳をみると、公的年金などの社会保障給付(117,003円)が実収入の89.2%を占めている。消費支出は、140,825円で、可処分所得(122,388円)を18,437円上回っており、不足分は,実支出の12.3%を占めている。
2人以上の世帯について、世帯主が60歳以上の世帯の1世帯当たり家計資産額(純資産額)をみると、1999年11月末日現在で6562万円となっている。これを資産の種類別にみると、宅地資産が3802万円(資産総額に占める割合57.9%)で最も多く、次いで貯蓄現在高から負債現在高を引いた金融資産が1966万円(同30.0%)、住宅資産が615万円(同9.4%)、耐久消費財資産(ゴルフ会員権等を含む。)が179万円(同2.7%)の順となっている。なお、住宅・宅地資産のうち、賃貸用やセカンドハウスなどの現住居以外の資産は957万円となっている。
また、世帯主が60歳未満の世帯の家計資産額と比較すると、資産総額では60歳未満の世帯(3482万円)の1.9倍となっている。これを資産の種類別にみると、金融資産が60歳未満の世帯の4.4倍、宅地資産が1.7倍と多くなっているのに対し、住宅資産や耐久消費財資産は60歳未満の世帯よりも少なくなっている。
2人以上の世帯について、世帯主が60歳以上の世帯の1999年11月末日現在における家計資産額を1994年と比較すると22.3%の減少となった。これを資産の種類別にみると、金融資産は7.2%増加したものの、宅地資産が33.1%の減少、耐久消費財資産が20.9%の減少、住宅資産が12.9%の減少となっている。
2人以上の世帯について、世帯主が60歳以上の世帯の1999年11月末日現在における家計資産額階級別世帯分布をみると、63.0%の世帯が平均資産額を下回っている。また、世帯が最も多い家計資産額階級は「2000万円以上3000万円未満」で全体の12.3%を占めている。
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