厚生労働省は、2000年介護サービス施設・事業所調査概況を公表した。調査は、全国の介護サービスの提供体制、提供内容等を把握することにより、介護サービスの提供面に着目した基盤整備に関する基礎資料を得ることを目的としたもの。
調査の時期は、2000年10月1日。調査の対象及び客体は、全国の介護保険施設、居宅サービス事業所及び居宅介護支援事業所、介護保険施設の入所者と、訪問看護ステーションの利用者を対象とした。
介護保険施設の状況
2000年10月1日午前零時現在稼働中の介護保険施設は10,992施設となっており、介護老人福祉施設が4,463施設、介護老人保健施設が2,667施設、介護療養型医療施設が3,862施設となっている。
これらの施設で、介護保険施設の定員(病床数)をみると、介護老人福祉施設は298,912人(1施設当たり定員(病床数)67.0人)、介護老人保健施設は233,536人(同87.6人)、介護療養型医療施設が116,111人(同30.1人)となっている。
介護保険施設の開設主体をみると、介護老人福祉施設では「社会福祉法人」が87.2%、介護老人保健施設及び介護療養型医療施設では「医療法人」が73.0%、70.7%と多くなっている。
都道府県別に65歳以上人口10万対の介護保険施設定員(病床数)をみると、沖縄県が5,188人で最も多く、徳島県が4,692人、高知県が4,349人と多くなっている。
施設の定員(病床数)規模別に施設数をみると、介護老人福祉施設では「50〜59人」が52.9%、介護老人保健施設では「100〜109人」が38.3%、介護療養型医療施設では「1〜9人」が40.2%と多くなっている。
介護保険施設の常勤換算従事者数は、介護老人福祉施設が168,257人、介護老人保健施設が137,059人、介護療養型医療施設が93,736人となっている。
主な職種をみると、「看護婦(士)」、「准看護婦(士)」は介護療養型医療施設で15,032人、27,004人、介護老人保健施設が9,512人、16,750人となっており、「介護職員」は介護老人福祉施設が104,028人、介護老人保健施設が73,496人となっている。
また、「看護・介護職員」について従事者1人当たりの在所者数をみると、介護老人福祉施設が2.5人、介護老人保健施設が2.1人となっている。
介護保険施設の居室、療養室及び病室(以下「居室」という。)の室数を室定員別にみると、各施設とも「4人室」が最も多くなっている。また、「個室」の割合をみると、介護老人福祉施設が29.3%で最も多くなっている。
介護保険施設の居室のうち、特別な室料を徴収している室数をみると、介護老人保健施設が17,975室となっている。
平均室料は、「個室」、「2人室」ともに介護療養型医療施設が他の施設より1,000円以上高くなっている。
また、特別な室料の階級別に室数をみると、介護老人保健施設では「1000〜1999円」が、介護療養型医療施設では「5000円以上」、「2000〜2999円」が多くなっている。
介護保険施設の利用者の状況
2000年9月末の推計在所者数は612,185人で、施設別にみると介護老人福祉施設が296,082人、介護老人保健施設が213,216人、介護療養型医療施設102,887人となっている。
性別にみると「男」が23.1%、「女」が76.9%となっており、年齢階級別では「85〜89歳」が25.8%で最も多くなっている。
また、第二号被保険者(65歳未満の者)は、在所者の1.8%で、介護療養型医療施設では4.5%となっている。
在所者を要介護度別にみると、介護老人福祉施設及び介護老人保健施設では「要介護4」が28.7%、24.9%、介護療養型医療施設では「要介護5」が37.9%と最も多くなっている。
また、平均要介護度は介護老人福祉施設が3.35、介護老人保健施設が2.99、介護療養型医療施設が3.88となっている。
在所者の要介護度を年齢階級別にみると、「65歳未満」を除くすべての年齢階級で「要介護4」が最も多くなっている。
在所者の主な傷病をみると、各施設とも「循環器系の疾患」が最も多く、特に介護療養型医療施設では、約60%を占めている。次いで各施設とも「精神及び行動の障害」が多くなっており、介護老人保健施設では31.2%となっている。
在所者の痴呆性老人の日常生活自立度をみると、介護老人福祉施設は「ランクIII」が28.5%と最も多く、次いで「ランクIV」が27.7%、介護老人保健施設は「ランクIII」が35.3%と最も多く、次いで「ランクII」が24.1%、介護療養型医療施設では「ランクIV」が29.6%と最も多く、次いで「ランクIII」が27.2%となっている。
また、痴呆と寝たきりの状況をみると、「痴呆ありで寝たきり者」は介護療養型医療施設が77.5%、介護老人福祉施設が63.1%、介護老人保健施設が49.8%となっており、「寝たきり者」は介護療養型医療施設で84.5%と最も多くなっている。
9月中に機能訓練を受けた者の割合をみると、ほとんどの機能訓練で介護老人保健施設が多くなっている。
9月中の機能訓練を受けた平均日数をみると、ほとんどの機能訓練で介護療養型医療施設の日数が多くなっている。
在所者の在所期間をみると、介護老人福祉施設では、「5年以上」が28.6%、介護老人保健施設及び介護療養型医療施設では「6か月〜1年未満」がそれぞれ25.0%、29.8%と多くなっている。
なお、介護老人保健施設では「1年未満」が約70%となっている。
9月中の退所者について、退所後の行き先をみると、介護老人福祉施設では「死亡」が57.0%、介護老人保健施設では「家庭」が45.0%、介護療養型医療施設では「医療機関」が33.1%と最も多くなっている。
平均入所日数をみると、介護老人福祉施設が1,455.5日、介護療養型医療施設が403.0日、介護老人保健施設が184.8日となっている。
在所者の9月中の1人当たり平均利用料をみると、介護老人福祉施設で31,452円、介護老人保健施設で61,967円、介護療養型医療施設で67,260円となっている。
利用料階級別にみると、介護老人福祉施設では「4万円〜5万円未満」が34.3%、介護老人保健施設及び介護療養型医療施設では「6万円〜7万円未満」がそれぞれ36.7%、34.6%と、最も多くなっている。
居宅サービス事業所の状況
居宅サービス事業所の状況については、集計対象となった事業所をとりまとめたもの。
居宅サービス事業所を開設者別にみると、訪問介護、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護事業所では「社会福祉法人」が多く、訪問看護ステーション、通所リハビリテーション、短期入所療養介護事業所では「医療法人」が多くなっている。
また、訪問介護、訪問入浴介護事業所については、「会社」の割合が他の居宅サービス事業所に比べ多くなっている。
居宅サービス事業所を2000年9月中の利用者数規模別にみると、訪問系サービスでは、訪問介護事業所、訪問入浴介護事業所は「29人以下」がそれぞれ約50%、約70%を占めている。
通所系サービスでは、各事業所とも「50人以上」が多くなっている。
9月中の1事業所当たり利用者延数をみると、訪問介護事業所では492.6人、訪問看護ステーションでは225.3人となっている。
要介護度別利用者数をみると、訪問系サービスでは、訪問介護事業所は「要介護1」、「要支援」が多いが、訪問入浴介護、訪問看護ステーションは「要介護5」、「要介護4」が多くなっている。
通所系サービスでは、各事業所とも「要介護1」、「要介護2」が多くなっている。
9月中の利用者1人当たり利用回(日)数をみると、訪問介護事業所は10.8回、訪問看護ステーションは5.3回、通所介護事業所は5.4回となっている。
居宅サービス事業所の1事業所当たり常勤換算看護・介護職員数をみると、訪問系サービスでは、訪問介護事業所は7.6人、訪問看護ステーションは4.5人、通所系サービスでは、通所介護事業所は5.8人となっている。
看護・介護職員1人当たり利用者延数(9月中)は、訪問介護事業所が67.2人、訪問看護ステーションが49.7人、通所介護事業所が71.6人となっている。
訪問看護ステーションの利用者の状況
2000年9月中の訪問看護ステーションの推計利用者数は203,573人で、性別では、「男」は79,713人(39.2%)、「女」は123,860人(60.8%)となっており、年齢階級別にみると、「80〜89歳」が37.6%と最も多く、次いで「70〜79歳」が28.9%となっている。
また、介護保険法の利用者は、82.8%となっている。
介護保険法による利用者1人当たり訪問回数は平均5.1回となっており、要介護度が高くなるほど訪問回数も多くなり、「要介護5」では6.1回となっている。
また、訪問1回当たり滞在時間は平均57.8分となっており、要介護度が高くなると滞在時間は少し長くなり、「要介護5」では60.7分となっている。
介護保険法による利用者の痴呆と寝たきりの状況をみると、「痴呆あり」が71.3%、「寝たきり者(ランクBとランクCを合わせた者をいう。以下同じ。)」が56.7%となっている。
また、「痴呆ありで寝たきり者」は44.9%となっており、これを年齢階級別にみると、年齢が高くなるほどその割合が多くなっている。
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