日本自動車工業会は、2001年度上期(4〜9月)福祉車両販売実績を発表した。
福祉車両市場は拡大傾向にあり、特に1995年度に入り、高齢者向け需要の顕在化に伴い、軽自動車各社の本格的参入と小型車におけるシートリフト・回転シート付車の需要増加により毎年30%以上の大きな伸びを見せていた。
2001年度上期は、前年度の介護保険制度導入による需要の反動減と景気低迷の影響から15,067台・前年同期比6.6%増と台数は依然として高水準にあるものの、伸び率は低下した。
2001年度上期の販売状況(車種別の動向)をみると、軽自動車の2001年度上期は、3,165台・前年同期比12.2%の増加となり、依然として高い伸びを示している。
特に低価格で女性に扱いやすい大きさという特徴から、車いす仕様車を中心に伸びている。
1998年度は規格改定前の買い控えがあったが、99年度は新規格車効果に加え、介護保険制度導入に伴う福祉施設などへの送迎用需要の増加も重なり大きく増加した。
小型車の2001年度上期は、10,381台・前年同期比3.4%増加となった。
シートリフト・回転シート付車を中心に2000年4月の介護保険制度導入に伴う福祉施設等への送迎用需要が99年度下期を中心に大きく伸びたことの反動減があったこと、景気低迷により新車需要が全体的に伸び悩んでいることなどにより一部新型車は好調であるものの、小型車全体では増加率が減少した。
バスの2001年度上期は、1,521台・前年同期比19.2%の増加と堅調に推移している。公共交通機関としての底堅い需要に加え、昨年11月施行の交通バリアフリー法により順調な伸びを見せている。
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