内閣府の経済社会総合研究所は、2000年度民間非営利団体実態調査結果の概要を公表した。
調査は、民間で非営利事業を営む事業所の収入、消費支出及び投資支出を調査し、その経済活動を明らかにするとともに、GDPをはじめとする「国民経済計算」(SNA)推計のための基礎資料を得ることを目的として毎年度実施している承認統計調査。
同調査が対象とする「民間非営利団体」とは、SNAにおける民間非営利サービス提供者という概念に合致する団体全てを指し、営利を目的とせず社会的サービスを提供することを目的としている民間団体。
民間非営利団体は、事業所に対してサービスを提供する対企業民間非営利団体(事業協同組合、経済団体)と家計に対してサービスを提供する対家計民間非営利団体(児童福祉事業、老人福祉事業他)に分かれ、同調査上では前者の提供するサービスを「対事業所サービス」といい、後者の提供するサービスを「対家計サービス」という。
また、同調査は民間非営利団体のおこなう事業のうち、収入及び消費支出については営利を目的としていない非営利活動のみを対象とし、設備投資については営利・非営利両方の活動を調査対象としている。
調査の方法は、20都道府県に調査事務委託をし、事業所の代表者による自計申告方式。2001年7月1日から8月31日の期間で実施した。
調査結果をみると、2000年度の民間非営利団体の収入は、全団体合計では25兆3,966億円で前年度比4.9%減と3年連続での減少となった。
主な収入項目別にみると、移転的収入(寄付金や会費、補助金等の収入)が20兆9,321億円で前年度比3.6%減、事業収入は3兆9,171億円で同7.0%減となっている。
これを対家計サービスと対事業サービスの事業形態別にみてみると、対家計サービスの収入は23兆4,080億円で前年度比4.7%減だった。いっぽう、対事業所サービスの収入は1兆9,885億円で同8.0%減だった。
消費支出は全団体合計では23兆9,183億円で前年度比1.4%減と、3年連続での減少となった。
主な支出項目別にみると、他団体・個人への給付や負担金、会費などの支出である移転的支出は13兆7,401億円で同3.0%減、仕入原価は8,596億円で同8.7%減となり、引き続き減少したいっぽう、人件費は4兆7,564億円で同3.6%増と増加に転じた。
事業形態別にみると、対家計サービスの消費支出は21兆8,628億円で前年度比1.0%減だった。いっぽう、対事業所サービスは2兆555億円で同5.4%減だった。
投資支出は対家計サービスの事業所分のみの調査で、2000年度は4,140億円で前年度に比べ22.0%減となっている。
民間非営利団体の収入構造を総収入額に対する項目別構成比でみてみると、全団体では移転的収入が82.4%を占め、次いで事業収入の15.4%となっている。
これを事業形態別に分けると、その構造には大きな違いがみられる。対家計サービスは移転的収入85.4%、事業収入12.4%となっており、移転的収入が大半を占めている。これに対し、対事業所サービスは移転的収入47.1%、事業収入51.3%と、総収入に占める事業収入のウェイトが比較的高くなっているのが特徴。
消費支出の構造を主な項目別に総支出額に対する構成比でみてみると、全団体では移転的支出57.4%、人件費19.9%、仕入原価3.6%となっている。
これを事業形態別に分けると、対家計サービスは移転的支出が62.3%を占め、次いで人件費19.3%、仕入原価1.0%となっている。これに対し対事業所サービスは移転的支出5.8%、人件費26.5%、仕入原価31.5%となっている。
このように対家計サービスでは移転的支出のウェイトが極めて高いのに対し、対事業所サービスは対家計サービスに比べ仕入原価、人件費等の項目のウェイトが高いのが特徴。
|