国民生活センターは、車いすを利用していての事故情報が寄せられていることから、消費者被害注意情報を公開した。
多くは転倒事故だが、車いすを利用している人は危険を回避するのが困難なことが多く、事故にあった場合は大きなけがにつながりやすい。
車いすの構造や機能、安全性についてまだ工夫や改善の余地があると思われるため、利用者を対象にアンケート調査をおこない、どのような危害や危険があるかをまとめた。
また、これらの事故の未然防止のため、事業者へは安全な製品作りと積極的な情報提供を、行政には車いすの規格・基準の見直しと車いすが利用しやすい環境作りを要望するとともに、消費者に注意を呼びかけることにした。
1991年4月から2001年9月末までに危害情報システムには72件の事故があり、そのうち危害件数は「擦過傷・挫傷・打撲症」が46件で最も多く、次に「骨折」が14件と続く。
事故に至ったきっかけは「転倒・転落」が大部分を占めている。また、事故の状況について分類すると、立ち上がったりするときなどに「バランスを崩す」ものが14件、次いで「車いすの不具合」が10件だった。
性別・年齢別件数でみると、女性42件、男性28件、不明が2件だった。年齢別にみると、80歳代が19件、70歳代が11件、90歳以上が10件で、70歳以上が半数を占める。
危害情報協力病院の協力を得て、日常的に車いすを利用している人を対象に、車いすの安全性についてアンケートをおこなったところ、何らかの危害や危険を経験している人が87.3%にも上った。
また、転落事故の経験者は25.4%、車いすに要因があると考えられる危害・危険を経験している人は50.7%、道路などの環境に要因があると考えられる危害・危険を経験している人は76.1%。
この他、車いすに関する意見としては車いすの構造、生活環境、選択方法、周囲の配慮などについて多くの意見が寄せられた。
危害情報とアンケート結果から、車いす利用者が、車いすについて不満を感じ、ときに危害や危険を経験していることがわかった。
危害・危険には、車いすが要因と考えられるものと、環境が要因と考えられるものとに分けられ、それぞれに工夫や整備などの改善が必要とされる。
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