厚生労働省は、65歳継続雇用に向けての高齢者の働きやすい職場づくりの事例を募集する「高年齢者雇用開発コンテスト」をおこなう。
高齢者の長年培った能力・経験が活かされ、何らかの形で65歳以上まで働き続けることができることが重要な課題となっているが、企業における希望者全員を65歳以上の年齢まで雇用する制度の導入割合は30%弱と低く、定年引上げをはじめとする、企業における継続雇用への取組を一層推進していくことが急務となっている。
同省では、65歳までの雇用の確保の重要性が理解されるとともに、高齢者に適した職場づくりの取組が、より多くの企業によって進められていくことが必要という観点から、2002年度においても、財団法人高年齢者雇用開発協会との共催で、コンテストを開催。
コンテストでは、65歳までの雇用を確保する制度の導入のための労務管理上の諸制度の見直しや、高齢者のための職域開発・設備の整備をおこなうなど、雇用環境を高齢者にとって働きやすいものにするために企業などが創意工夫をおこなった改善の事例を募集する。
募集テーマは、人事・賃金管理、労働時間管理など、制度に関する改善。新しい職場での就業、新たな技能の習得などを容易にするための教育訓練など、能力開発に関する改善。職場における健康管理に関する改善。作業方法、作業設備・機器、治工具類などの整備・改善。新たな職場の創設及び職務内容の見直しや、組織の再編。そのほか、高齢者の雇用に関する改善など。
2001年度高年齢者雇用開発コンテスト最優秀賞は「高齢者と若年者のベストミックスを実現した事例」、群馬県高崎市の株式会社日光化学(電気メッキ業)で、
従業員数32名(55歳以上9人、うち60歳以上5人、最高年齢66歳)。
同社では、60歳定年で定年後は、希望者全員を嘱託社員として65歳まで継続雇用又は再雇用。65歳以降については、会社が必要と認めた場合再雇用としている。
改善のポイントは、高齢者を基幹労働力として位置づけ、高齢者が働きやすい職場環境の整備を図るため、自動ハンダメッキ装置及び自動投入機の導入、引っかけ治具の改善、回転式メッキ乾燥機の自動化など作業全般にわたり、大掛かりなものから小さなものまで数多くの改善をおこなっている。
また、これらの改善により余裕ができた高齢者の作業時間を活用し、将来的な人材不足の解消と高齢者の技術・経験を伝承するため、高齢者に若年者の指導・教育(OJT)を担当させ、若年者を多能工として育成していくなど、高齢者の持つ豊富な経験などを有効に活かし、ハードとソフト両面にわたり総合的な職場環境の整備を実現している。
そのほか、メッキ技術の維持・向上のための研修会の実施や外部研修会への参加、グループ単位での改善提案制度の実施などにより、高齢者の技術・知識と、若年者の柔軟な発想のベストミックスにより、生産性と品質を向上させた。
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