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改革が進んでも国民年金制度の2040年以降の赤字拡大は避けられない見通し

−内閣府、社会保障モデルによる社会保障制度の分析−

2002/02/08(Fri.)

 内閣府は、社会保障モデルによる社会保障制度の分析をおこなった。

 社会保障モデルが取り敢えずの完成をみたことを機に、同モデルによる1999年財政再計算(公的年金の将来見通し)に則したベースライン推計、1999年年金制度改正の効果の分析、基礎年金の財源選択を中心とする政策シミュレーションなどを試みた。

 2050年までの主なシミュレーション結果をみると、1999年年金制度改正を織り込んだベースライン推計によると、1997年1月の将来人口推計の下では、厚生年金制度は、同改正による給付水準抑制と保険料率引上げが実施されれば十分に持続可能となった。

 また、分析によると、給付水準の抑制措置は既に実施が始まっているので、保険料率の引上げがスケジュール通りに実施できるかが焦点となる。

 他方、国民年金制度は、2040年度頃以降に赤字の拡大が避けられず、同改正によっても持続可能性に疑問が残る。

 物価上昇率の高まりや生産性の上昇は、何れも報酬比例の公的年金制度における保険料収入と年金給付とをほぼ同率で増加させ、両者に対しては中立的。しかし、運用益は増加し、収支は改善する。

 基礎年金を全額国庫負担とし、その財源として年金目的消費税を充てることは、潜在成長率を高める可能性がある。これは主として、年金保険料の軽減が消費税率引上げの効果を上回って実質賃金が上昇し、女性や中高年の男性を中心に雇用労働力が増加するため。

 この財源選択の変更が、現実の成長率の高まりに結びつくか否かは不確実だが、少なくとも潜在成長率という観点からみれば、今後の年金制度改革の1つの選択肢となり得ると考えられる。

 ただし、分析に用いた社会保障モデルが暫定版である以上、当然これらの結論も暫定的な性格のもので、今後のモデルの改善・発展に伴い変わり得る。


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