川端鉄工所は、障害を持った子どもが自分で姿勢を保つ行為をアシストする握り手「ぐりグリップ」の改良型を発売した。
同用具は障害を持った人の新たな可能性を導き出し、自立への手助けをするもので、養護学校の先生が日頃から感じていたことから、提案を受け同社が開発したもの。
障害を持った子どもが車いすでの生活をおこなう上で大切な事のひとつに、しっかり前を向いて座っていられるということが挙げられる。
これまでも姿勢を保つために、車いすテーブルに取付けた握り手を掴んで姿勢を保とうとしていたが、上手く座っていられない子どもが多いことから、「握り手が子どもの手の具合に合っていないので上手く掴めないのではないか」ということが分かった。
自在に角度が調整できる握り手があれば、楽なポジションで掴むことが可能になることから、自分で姿勢を保持する行為が楽にできるようになる。また、その日の体調によっても位置を簡単に変更できる。
実際に取付けると、利用者は、心と体に余裕が現われ、活発に行動できるようになった。お互いの顔を見ての食事や会話、介助者と約1時間半かかっていた食事時間の大幅な短縮、自分から積極的に歩行訓練をおこなうやる気なども表れてきたという。
新型ぐりグリップは、従来の型の取付けを専用工具なしで、簡単におこなえるように改良したもの。グリップ径は30ミリと25ミリの2種類、長さは120ミリ、重量380g、30ミリ仕様の色は青・赤・黄・黒・白の5色で、25ミリ仕様の色は赤・黒・白の3色、耐荷重は30kg、価格は4,800円となっている。


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