ふくしチャンネル
ふくしチャンネルは、福祉や介護に関する情報発信・相互交流を目的とした総合サイトです。 http://www.fukushi.com/
HOMEHP検索ニュース検索看護と介護の求人案内サイトマップ


最新一週間
ニュース検索
 
▲ 過去1ヶ月の最新
ニュースを検索できます



介護施設向けに会話ができるロボットを開発

−山武、個人を認識し、その人の好きな話題でコミュニケーションが可能−

2002/05/30(Thu.)

大人の青汁
 山武は、自律的に室内を動き回って高齢者と会話する「ケアロボット健(たける)くん」を開発したと発表した。山武グループでは新事業の一環としてシルバー関連の介護事業や緊急通報事業を展開しており、「健くん」は介護保健施設の高齢者と楽しく会話することを目指したもの。

 身長1m、体重40kgで、車いすの人から見ても目線より少し下になって目を合わせやすく、話がしやすい身長にしてある。顔に液晶を組み込み、いろいろな表情や手の動き、声の調子でさまざまな感情を表現する。声は合成音声で子供の声にしてある。

 人の声を聞くことで相手が誰であるか認識し、その人と前回までに話した内容に基づいて高齢者の興味がありそうな話題を選んで会話することができる。現在までのところ、一般的に高齢者の発音が明瞭ではないため、聞き取り認識率の向上が課題となっている。

 室内を自律的に動き回って人に声をかけたり、人が体操をしていれば一緒に手をばたばたさせたりする。バッテリーが少なくなると自分で充電ステーションに戻って充電する。

 施設では職員が高齢者の話をゆっくり聞いてあげられるのが理想だが、現実はなかなか十分な時間は取れない。「健くん」はその役割を担い、会話によって高齢者の心をいやすことをめざしている。将来は「朝ごはんは残さず全部食べられましたか?」などの会話を通して相手の健康状態や痴呆の進み具合をチェックすることもできると考えている。

 技術的特徴は、ロボットに取り付けた3つのマイクにより、呼びかけられたときにその声の位置を特定する。カメラ画像による位置認識と組み合わせることにより呼びかけた人の位置を精度よく認識することができる。

 移動機構として全方向移動台車「ODV(Omni-DirectionalVehicle)」を使用している。4輪それぞれの操舵角および車輪の回転速度を制御することにより、全方向への移動、その場での回転など自由に動き回ることができる。安全を絶対優先するため二足歩行は採用せず、倒れにくい形にした。

 検出体の材質による検出距離のバラツキがない光電センサと、色によるバラツキがない超音波センサを使うことによりあらゆる障害物を一定の範囲で検出することができるので安全性が向上している。

 カメラ画像を使って10m離れた位置からでも充電ステーションの位置を計測する。通常は定められたエリアをランダムに歩き回る。しかし、時間によっては作業の邪魔になる場合もありるので、自由に動き回ることができる時間や制限がある時間、ステーションに戻っていなくてはいけない時間などの行動タイムスケジュール管理をおこなう。

 製品化は、実験結果に基づき進めていく。そのため発売時期、価格、販売台数は未定だが、当初はリースを検討している。また、今後の予定として、現在東北大学でおこなわれている「知能型福祉介護機器開発プロジェクト」との共同開発として、「健くん」にそのプロジェクトの研究成果を組み込む予定。さらに、将来的には安全センター株式会社の緊急通報とあわせて一般家庭で在宅の高齢者にもメンタルケア、アミューズメントを提供することをめざしている。

 山武では以前にレストランで水やメニューを利用客のテーブルに持っていく給仕ロボット「メイメイ」を開発した経験があり、今回、介護用ロボットのニーズがでてきたので、工場近辺の老人保健施設に「メイメイ」を持っておこなったところ評判が良く、とくに「話がしたい」という要望が強かったためコミュニケーションロボットの開発に取り組んだ。


会話例

たけるくん:こんにちは
高齢者:こんにちは
たけるくん:今日の天気はどうだい?
高齢者:晴れてるよ。
たけるくん:晴れの日は日向ぼっこがいいね。
高齢者:外を歩ければいいけどねえ。
たけるくん:ところで、体の調子はどう?
高齢者:腰が痛くてねえ。
たけるくん:ありゃりゃ。大事にしないとね。
高齢者:ほんとに。
たけるくん:僕は絶好調!
高齢者:よかったね。たけるくんは、どこに住んでるの?
たけるくん:ここだよ。いつもはあっちの壁際にいるんだ。
高齢者:どこで生まれたの?
たけるくん:横浜だよ。
高齢者:横浜のどこで?
たけるくん:実は、三渓園の売店の裏に捨てられてたんだ。えーん。
高齢者:三渓園ならおこなったことがあるよ。
たけるくん:そこはここからは遠いの?
高齢者:ちょっと遠いねえ。
たけるくん:あ、散歩の途中だった。またお話しようね。ばいばーい。


株式会社山武概要
  • ホームページ:山武
  • 所在地:東京都渋谷区渋谷2-12-19
  • 電話:03-3486-2111

関連記事

2002/05/30
介護施設向けに会話ができるロボットを開発−山武、個人を認識し、その人の好きな話題でコミュニケーションが可能−

2000/03/27
介護事業に本格参入−山武、安全センターに経営参入−


ロボット関連記事

2007/12/06
人の活動をサポートする「トヨタ・パートナーロボット」の開発概要を発表−トヨタ、「モビリティロボット」「バイオリン演奏ロボット」−

2007/08/06
介護現場で“やさしく”働く「支援ロボット」の導入を目指し理研と企業が連携センターを開設−理化学研究所と東海ゴム工業、「理研−東海ゴム人間共存ロボット連携センター」−

2007/02/15
住宅や医療・介護施設などで応用できるロボット事業で業務提携−大和ハウスとCYBERDYNE、ロボットスーツ量産化なども目的に合意−

2006/02/15
ロボットとシニア層のビジネス戦略と展望について調査・分析した資料を販売−ネットアンドセキュリティ、「家庭用ロボットの需要調査とシニア層の市場開発に関する調査」−

2005/12/20
建物などから情報をセンサーで取得し自在に移動する「車いすロボット」を開発−清水建設、福岡市ロボット特区の公道で実証実験に成功−

2005/03/28
愛・地球博へ次世代インテリジェント車いすロボットを出展−アイシン精機、「TAO Aicle(タオアイクル)」−

2005/03/25
医療介護分野のリハビリ実習用下肢ロボットの実証実験を実施−大阪産業創造館のロボットラボラトリー、理学療法士を目指している学生を対象に−

2005/01/14
高齢者向けパートナーロボット「よりそいifbot」を発売−ビジネスデザイン研究所、ドリームサプライ、フタバ産業など3社が共同開発−

2004/10/13
重度身障者向けで国内初の本格的な自立支援リフト、来年度早々に販売開始−セコム、要介護者自立支援ロボット「セコムリフト」の試作機が完成−

2003/02/07
高齢者の家族に異常が起きたことを知らせる人型ロボット、留守番や見守りも可能−三菱重工業、ホームユースロボットを開発、イメージモデル「ワカマル」を完成−

2002/10/08
外出先から携帯電話で操作し、要介護者の状況を確認できるホームロボット−富士通研究所、「MARON-1」を開発−

2002/05/30
介護施設向けに会話ができるロボットを開発−山武、個人を認識し、その人の好きな話題でコミュニケーションが可能−

2002/05/01
日本初の食事支援ロボット「マイスプーン」の販売を開始−セコムとセコム医療システム−

2001/01/12
要介護者をベッドなどから抱きかかえれる「介護ロボットアーム」−コーナン電子が「多関節(オフセット回転関節)ロボット」を開発−

2000/08/22
コミニケーション機能搭載のロボットを開発−ATR知能映像通信研究所、「ロボビー」−

2000/05/08
福祉ロボットなどの大会−知能ロボット「パートナーロボット」の全国競技大会が開催−

1999/12/22
仙台で介護ロボットの協議会が産官学で発足




HOME広告掲載プレスリリース各種登録方法リンクの貼り方個人情報保護方針お問合せ このページの上部へ
「ふくしチャンネル」−福祉と介護の総合サイト−
copyright(C)1998-2011 株式会社 ウイッツジャパン
掲載の記事・写真・イラスト等、すべてのコンテンツの無断複写・転載を禁じます。