国民生活センターは、軽度の失禁症状がある人を対象とうたったものを中心に、尿の吸収量表示に問題があった失禁ケア用品について調査をおこなった。
失禁(「尿失禁」のこと)症状がある人は年々増加傾向にあり、失禁は高齢者だけの問題ではないが、日本の人口高齢化は急速に進行しており、失禁症状のある人は高齢者に多かった。
このような現状を背景に失禁パンツや失禁パッド(以下「パッド」とする)など失禁をケアする商品が多数販売されており、利用者にとってはどの位の失禁量ならもれずに使えるのかということが最も重要だが、実際には尿の吸収量表示のないものも販売されている。
さらに、表示以外にも、「もれて役に立たない」、「尿が全面にもれた」、「かぶれた」などの苦情も寄せられている。
今回の調査では、軽度の症状の人を対象としたもので、失禁パンツとパッドの両方に多く見られた約50mlのものを中心に、吸収性や消臭性などについて実使用も踏まえながら調べた。
「調査の結果・現状」をみると、失禁パンツとパッドでは吸収性に大きく差があり、失禁パンツのほとんどは表示量の半分以下で、吸収量が少なかった。また、実際のモニターでも「もれ」を経験した人がパッドより多かった。
パッドは、ほとんどのものが表示を上回る吸収量で、吸収性に優れており、消臭性やむれの点でも、パッドのほうが優れていた。
実際に失禁症状があるモニターが使ってみたところ、総合的に良かったのはぬれても交換がしやすく、着用時のシルエットも気にならないパッドのほうで、今後使用するのもパッドが良いという人が多かったことから、吸収量が約50mlの商品を必要としている人にはパッドがむいていた。
なお、パッケージを失禁用とわからないようにするなど、購入しやすい環境を整える配慮も必要。
「問題点」をみると、失禁パンツの吸収量表示は、購入の目安にはならないので問題だった。
また、吸収量以外にも表示上の問題が多く、軽度の失禁症状がある人には、医療費控除を受けるに必須な「おむつ使用証明書」が発行されることは考えにくいが、一部のパッドに医療費控除対象品の記載があり、誤解を招き兼ねず問題だったほか、組成表示の内容が家庭用品品質表示法上不適正なものがあった。
国民生活センターでは、テスト対象メーカーや業界団体に結果を説明し、吸収量については統一したテスト方法を構築し表示するよう要望する。
また、抗菌剤や消臭剤について、自主的に製品にその成分を表示するように、さらに、医療費控除対象品の記載について、表示の改善も要望する。
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