特定非営利活動法人の三重在宅医療推進機構は、痴呆対応型共同生活介護事業所(グループホーム)や特定施設入所者生活介護事業所(ケアハウス・有料老人ホームのうち指定事業所)など、民間介護施設の開業に関しての支援活動を本格的に開始する。
民間介護施設は、従来より民間会社やNPOが、土地所有者や投資家に施設の建設を依頼し、それを一括借り受けてテナントとして経営する方法が一般的であった。
しかし、介護施設は資格者や経験者による運営が必要であるために、介護施設に適する土地の所有者であっても簡単に運営開業できるわけではなく、経営主体は民間介護会社やNPOにあり、土地・建物所有者や投資家は、不動産の大家さん・出資者の立場に甘んじるケースが多いという。
結果として、土地・建物所有者に提示される賃貸料は他の賃貸不動産(住宅・店舗事務所など)との比較で行われるため、一般性の無い建物を預けるリスクに見合った収益が土地・建物所有者に得られるとは限らず、介護施設に適した立地にもかかわらず投資に躊躇しているケースがあり、同時に地域として必要な施設の増加を妨げてることにもなっている。
三重在宅医療推進機構は、非営利活動法人として良質な施設の増加を図ることを目的とし、土地の所有者に土地の開発行為から融資手続き、設計監理等の開業までの指導支援を行うほか、一括賃貸での運営も行う。
さらに人材の確保、入居者の募集から運営の委託までを一貫して支援し、希望する土地所有者がまったくの未経験でも安心して介護施設が運営できる体制を提供する。
三重在宅医療推進機構の運営委託システムでは、この他にTV会議システムやISDNによる検査機器を利用した遠隔医療システムを開発し、医療機関との提携を図ることにより、より一層入居者に安心な介護をすると同時に、施設開設者の心理的負担を和らげている。
同システムでは、事業主体(施設開設者)を建物所有者に置くことにより、不動産賃貸とは一線を画する事業収入を得られることになる。
また、これまである意味で不透明であった民間介護施設の運営内容がオープンになることにより、賃貸マンションやアパートと同様に不動産投資対象として検討できることに意味がある。
同機構が手がけた事例では、運営に自信が無く一括賃貸での運営を希望して加わった開設予定者が、実際の運用施設を見学し説明を受けると、その社会的意義にも心を動かされて運営にも自信をもち、いまのところ全て運営委託方式への方式に希望を変えたという。
同機構では、現在、三重県の「グループホームいなべ」でシステムの検証と人材の養成を図っており、運営支援を複数の地域において展開できる人材養成の目途がついたため、支援対象地域を中部・東海・近畿・関東と広げるものとした。
さらに、そのほかの地域にこの方式を広げるため、地域NPO設立呼びかけとシステム説明のためのホームページも開設した。
現在、同機構の実績となっている施設は、グループホームいなべ(三重県)で、工事中の施設が、特定施設入所者生活介護事業所のアイディールホームさや(愛知県)、グループホームいせ(三重県)、グループホーム桑名(三重県)の3施設。設計中となっているのが、グループホーム水草(愛知県)、グループホーム養老(岐阜県)、グループホーム名西(愛知県)の3施設となっている。
今年度中に10ユニット入居90人を運営開始予定で、来年度は30ユニット開設を目指す。
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