日本ビクターは、経済産業省の委託事業「高齢者・障害者等用情報通信機器開発事業」に選定され開発し、今年3月に技術発表した「聴取補助システム」搭載の商品化第1弾として、TV/FM/AMラジオ「RA-BF1」を発売する。
高齢者に“ラジオ”は身近な情報源として、根強い人気があるいっぽう、加齢にともなう聴力特性の低下などにより、「放送は聞こえるが、何を言っているのか早くて解らない。」といった声が多く聞かれ、ラジオに“聞き取りやすさ”を求めるニーズが高まっている。
新製品は、NHK放送技術研究所の協力を得て開発した「ゆっくり機能(話速変換)」や、「はっきり機能(聴力メガネ)」「聞き直し機能(繰り返し再生)」の3つの要素技術で構成される「聴取補助システム」により、ラジオなどの放送をクリアで聞き取りやすい音声に変換する。
また、見やすい書体の日本語表記や大型操作ボタンなど、高齢者にも使いやすいユニバーサルデザインを採用した。
「ゆっくり機能(話速変換)」は、受信した音声をリアルタイムで信号処理し、実際の時間を変えずに、ゆっくりとした速さで聞くことができる。
この話速変換は、話し始めの速度を落とし、徐々に実際の速度に戻す独自の処理を行なうことで、話し手が意識的にゆっくりと話しているような自然な話速変換を実現した。
「はっきり機能(聴力メガネ)」は、“小さな音は聞き取り難く、大きな音は不快に感じる”という、加齢とともに低下する聴力特性に対応。
音声帯域を分割し、小さい音は大きく、大きい音は小さくなるように信号処理を行なう「帯域分割音声圧縮技術」により、はっきりとした聞き取りやすい音声で再生する。
さらに、人の声が主体の放送に適した「ニュースモード」と、音楽が主体の放送に適した「音楽モード」を設け、音源に合わせた再生音を実現した。
「聞き直し機能(繰り返し再生)」は、放送内容を常時メモリーに記憶(約10秒間)することで、曲のタイトルや応募先などの聞き逃した放送内容を、ボタンを押すだけで瞬時に聞き直すことができる。
「高齢者にも使いやすいユニバーサルデザイン」としては、大きくて見やすい書体の日本語表記や、機能を絞り込みわかりやすく配置した大型操作ボタン、よく聞く放送局に素早く簡単に合わせられる選局目印など、細部にまで使いやすさを追求した。
また、スピーカーユニットには、音の歪みが少ない振動板を採用し、長時間聞いても疲れにくい高音質を実現。
そのほかの特長としては、隣接するAM放送局との混信を防ぐ高感度受信チューナーや、放送を聞きながら眠れる「おやすみタイマー(60分)」、置き忘れや紛失を防ぐ「イヤホンポケット」などを搭載した。発売時期は12月上旬、月産台数1,000台を予定している。
TV/FM/AMラジオ「RA-BF1」

|