株式会社ハーテックは、介護福祉施設や家庭などをインターネットを介して繋ぎ、高齢者が家族から送られた映像を見たり、テレビ電話機能を使って会話したりすることができる高齢者向け意思疎通システム「楽笑タイム」と「楽笑タイムLite」を発売した。
同システムは、兵庫県中小企業団体中央会から、2002年度の中小企業活路開拓調査実現化事業として、尼崎工業会の意思疎通補助システム研究開発委員会において同社が専門委員として、システムの受託開発を行ったもの。
「楽笑タイム」は、施設に入居している高齢者に対して家族が会いに行けない場合に、ビデオ、写真、伝言等を送信することや、テレビ電話を行うことができるシステム。いっぽう、「楽笑タイムLite」は、テレビ電話の機能に特化した低価格版となっている。
システムは施設側と家庭側で構成されており、施設や家庭にあるパソコンに、ソフトや周辺機器を加えるだけで利用できるようにしたセットや、マウスやキーボードを使わずに操作ができるタッチパネル方式を採用した専用端末など、様々な仕様を用意した。
音声ガイド機能を装備しており、ガイドを聞きながら操作を行うことができるため、デジタル端末に慣れていない人でも操作に迷うことがない。また、タッチパネル方式を装備した端末の場合、画面に出ている目的のボタンを指で押すだけで操作ができる。さらに、画面上の文字は大きく、コントラストの高い色を基本に設計し、多少視力が落ちている人でも楽に操作ができるように配慮した。
テレビ電話機能は、同社や施設担当者が登録を行うことにより、「孫の○○ちゃん」「息子の○○」等のボタンを押すだけで利用できる。また、操作画面に、「家族」「趣味」「友達」「近所」「思い出」等の項目を設けており、それらの動画や写真を見ることができる。
そのほか、家族側からも、ホーム接続セットをインストールしたパソコンから、写真や動画を文章やコメントをつけて送ることができる。
施設用端末では、車いすの人でも使えるように筐体を設計。また、複雑なIDやパスワードを入力することなく、指を置くだけの指紋認証で個人を特定できる方式を採用した。認証は指紋認証以外の方式もオプションとして用意した。
さらに、施設端末の管理者向けの機能として、登録者全員の利用情報を見ることができる機能を装備し、介護情報として利用できるようにした。同機能は、ホーム接続セットをインストールしたパソコンからも、通信した相手のみの利用情報を見ることができる。
一般的にパソコンを利用したテレビ電話は、パソコンを使い慣れていない人には操作が煩雑。「楽笑タイム」シリーズでのテレビ電話機能は「福祉テレビ電話」として、まったくの素人でも使えるように設計している。
また、同様の福祉テレビ電話のシステムを、自治体などで独自に構築する場合には、大掛かりなシステムと費用が必要となるが、新製品では、パソコンを利用することにより簡単な導入と、安価な福祉システムを実現した。
同社が特別養護老人ホームで実証試験を行った際には、音声障害を持つ要介護度2〜3の高齢者にも意思疎通の表現が見られ、元気が無かった高齢者が会話を楽しんだあとに、元気になっていく姿も見られた。
同社の代表取締役小林正明氏は、「実際に、言葉に障害を持つ方が意思疎通の表現をされ、テレビ電話を使って、元気になられる姿を見て感動しました。本来はテレビ電話機能のみの”楽笑タイムLite”を発売する予定はありませんでしたが、その姿から、”福祉に使うものだから、簡単に誰でも使えて、安価なものにしなければ”ということをコンセプトに、急遽、設定することになりました」と語った。
楽笑タイム施設端末

楽笑タイムLite

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