厚生労働省は、2002年国民生活基礎調査の概況を公表した。同調査は、保健、医療、福祉、年金、所得等国民生活の基礎的事項を調査するのもので、1986年を初年として3年ごとに大規模な調査を実施し、中間の各年は小規模な調査を実施することとしている。2002年は中間年であり、世帯の基本的事項および所得について調査を実施した。
調査の対象および客体は、全国の世帯および世帯員を対象とし、世帯票については、2000年国勢調査区から層化無作為抽出した1,048地区内のすべての世帯および世帯員を、所得票については、前記の1,048地区に設定された単位区から無作為に抽出した500単位区内のすべての世帯および世帯員を客体とした。
結果の概要をみると、2002年6月6日現在におけるの世帯総数は4600万5千世帯となっている。世帯構造別にみると、「夫婦と未婚の子のみの世帯」が1495万4千世帯(全世帯の32.5%)で最も多く、次いで「単独世帯」1080万世帯(同23.5%)、「夫婦のみの世帯」988万7千世帯(同21.5%)の順となっている。世帯類型別にみると、「高齢者世帯」は718万2千世帯(全世帯の15.6%)、「母子世帯」は67万世帯(同1.5%)となっている。年次推移をみると、「高齢者世帯」の増加が著しく、1975年と比較すると「総数」が約1.4倍であるのに対し、「高齢者世帯」は約6.6倍となっている。
65歳以上の人のいる世帯は1684万8千世帯(全世帯の36.6%)となっており、世帯構造別にみると、「夫婦のみの世帯」が482万2千世帯(65歳以上の人のいる世帯の28.6%)で最も多く、次いで「三世代世帯」400万1千世帯(同23.7%)、「単独世帯」340万5千世帯(同20.2%)の順となっている。65歳以上の人のみの世帯は716万1千世帯で、65歳以上の人のいる世帯の42.5%となっている。65歳以上の単独世帯について世帯主の年齢階級別に年次推移をみると、65〜69歳、70〜74歳の割合は減少傾向だが、75歳以上の割合は増加傾向となっており、1975年と比較すると、80歳以上は約2倍となっている。
65歳以上の人を家族形態別にみると、「子と同居」の人は47.1%、「夫婦のみ」の人は35.1%で、その構成割合の年次推移をみると、「子と同居」は減少、「夫婦のみ」は増加となっている。65歳以上の人を子との同居の種類別に経済上地位の年次比較をすると、「配偶者のいない子と同居」では最多所得者の割合が増加傾向にある。
2001年の全世帯の1世帯当たり平均所得金額は602万円となっており、5年連続減少している。また、高齢者世帯の1世帯当たり平均所得金額は304万6千円、児童のいる世帯の1世帯当たり平均所得金額は727万2千円となっている。
所得金額階級別世帯数の分布をみると、「300〜400万円未満」が12.1%、「100〜200万円未満」が11.6%と多くなっている。中央値は485万円で、所得金額が世帯全体の平均額(602万円)より低い世帯の割合は61.2%となっている。
全世帯を5等分した所得五分位階級別に所得金額をみると、最も低い第I階級は225万円以下、第II階級は225〜396万円、第III階級は396〜593万円、第IV階級は593〜896万円、第V階級は896万円以上となっている。各五分位階級の1世帯当たり平均所得金額をみると、いずれの階級においても前年に比べて減少している。
世帯主の年齢階級別に1世帯当たり平均所得金額をみると、「50〜59歳」が782万9千円で最も高く、次いで「40〜49歳」、「30〜39歳」の順となっており、最も低いのは「29歳以下」の340万6千円となっている。同様に世帯人員1人当たり平均所得金額をみると、「50〜59歳」が253万3千円で高く、低いのは「29歳以下」の188万1千円となっている。
所得の種類別金額の構成割合をみると、全世帯では「稼働所得」が80.0%、「公的年金・恩給」が15.0%だが、高齢者世帯では「公的年金・恩給」が69.8%、「稼働所得」が19.1%となっている。
公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のなかで「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は59.5%となっている。
生活意識別世帯数の構成割合をみると、「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」)が53.7%、「普通」が41.2%となっている。年次推移をみると、「苦しい」の割合は、1998年以降、50%を超えて推移している。
特定世帯の生活意識別世帯数の構成割合をみると、「児童のいる世帯」では60.8%が「苦しい」と答えているが、「高齢者世帯」では「苦しい」と答えた世帯は48.2%だった。
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