厚生労働省は、「日本人の平均余命 2002年簡易生命表」を発表した。同生命表は、2002年における国内の死亡状況が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の人が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標によって表したもの。
これらの関数は各年齢の死亡件数と中央人口(7月1日現在)を基にして計算されており、その関数値は現実の国内の年齢構造には左右されず、死亡状況のみを表している。また、「平均寿命」は、0歳の平均余命を表す。
2002年簡易生命表によると、男の平均寿命は78.32年、女の平均寿命は85.23年と女は初めて85年を超え、前年と比較して男は0.25年、女は0.30年上回った。各年齢の平均余命についても、前年に比べ、男女とも全年齢で上回った。また、男女の平均寿命の差は、6.91年で前年より0.05年拡大した。
平均寿命の延びを死因別に分析すると、男について自殺が寿命を減少させる方向に働いたいっぽうで、男女とも前年に引き続き悪性新生物(がん)、脳血管疾患等が寿命を延ばす方向に働いた。
2002年簡易生命表によると、男女それぞれ10万人の出生に対して65歳の生存数は男85,384人、女92,922人となっている。これは65歳まで生存する人の割合が男で85.4%、女で92.9%であることを示している。同様に、80歳までは男で54.2%、女で75.9%が生存する。。
また、その年に生まれた人のうちの半数が生存すると期待される年数を寿命中位数といい、2002年においては、男が81.28年、女が88.02年である。
2002年の死因別死亡確率をみると、0歳では男女とも悪性新生物で将来死亡する確率が最も高く、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順になっている。65歳では0歳に比べ悪性新生物の死亡確率が低く、他の死亡確率が高くなっている。80歳ではさらにこの傾向が強くなっている。男女とも0歳、65歳、80歳の各年齢で、3大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患)の死亡確率は全体の半分を超えている。
また、前年と比較すると、男女ともに脳血管疾患の死亡確率は低くなっているが、心疾患、肺炎の死亡確率は高くなっている。
ある死因が克服された場合、その死因によって死亡していた者は、その死亡年齢以後に他の死因で死亡することになる。その結果死亡時期が繰り越され、余命が延びることになる。この延びは、その死因のために失われた余命としてみることができ、これによって各死因がどの程度平均余命に影響しているかを測ることができる。
2002年についてみると、0歳、65歳における延びは男女とも悪性新生物、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順となっている。いっぽう、80歳における延びは男は悪性新生物、肺炎、心疾患、脳血管疾患の順となっており、女は心疾患、脳血管疾患、悪性新生物、肺炎の順になっている。
3大死因(悪性新生物、心疾患、脳血管疾患)を除去した場合の延びは、0歳では男8.81年、女7.96年、65歳では男7.15年、女6.65年、80歳では男4.44年、女5.02年となっている。
平均寿命の諸外国との比較は、国により作成期間が異なるので厳密な比較は困難であるものの、2002年簡易生命表と諸外国を比較すると、男は1位が香港の78.4歳(2001年調査)、2位が日本の78.32歳(2002年調査)、3位がアイスランドの78.1歳(2001年調査)、女は1位が日本の85.23歳(2002年調査)、2位が香港の84.6歳(2001年調査)、3位がスイスの82.6歳(2000年調査)となった。
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