米国インテルコーポレーションと米国アルツハイマー病協会は、アルツハイマー病患者の在宅ケアのための技術開発を促進するためにコンソーシアムを設立することを発表した。「ETAC(Everyday
Technologies for Alzheimer Care)」コンソーシアムは、コンピューティング、通信、在宅ケアの分野における先進のテクノロジに基づいた、アルツハイマー病治療の新しいモデルを確立するための研究を支援するために、100万ドルを超える基金を設立する計画。
アルツハイマー病協会医学・科学渉外担当副社長のウィリアム・ティーズは、「今回のコンソーシアムは、アルツハイマー病研究とコンピュータ業界の双方のリーダが協力して設立される初のコンソーシアム。このコンソーシアムを通じて、何百万人にのぼるアルツハイマー病患者のみならず、その家族、友人、介護スタッフの皆さんの生活の質を向上できることを願っています」と述べている。
アルツハイマー病協会が運営を担当するETACコンソーシアムは、日常生活に支障をきたす症状の進行を遅らせたり、機能障害を補ったり、在宅ケア設備の導入を遅らせたり防いだりするための新しい方法など、様々な研究に対して助成金を提供する。アルツハイマー病協会とインテルは、他の技術系企業、大学、研究機関、政府機関、健康関連のボランティア団体などにコンソーシアムへの参加と研究への資金援助を求めていく。
インテルコーポレーション副社長兼リサーチ担当ディレクタのデイビッド・テネンハウスは、「アルツハイマー病協会と協力することによって、コンピューティングと通信技術が疾病の予防ならびに発見に役立ち、また患者の自立の手助けとなって生活の質の向上を図る一翼を担うような、革新的な研究が促進されることを願っています」と述べている。
現在アメリカのアルツハイマー病患者は400万人。また、アルツハイマー病患者に加え、1,900万人もの家族がこの病気により何らかの影響を受けている。介護者や周囲の人々は、アルツハイマー病患者の物理的、精神的な支えとなるために、時間的にも、物理的にも負担を強いられている。
新しい治療法:Everyday Technologies for
Alzheimer Care ETACコンソーシアムはアルツハイマー病協会とインテルが行ってきたいくつかの取り組みに端を発する。アルツハイマー病協会は、2001年に、先進のテクノロジがアルツハイマー病患者の介護およびヘルスサービスに与える影響について評価する技術調査グループを発足した。このグループは介護者だけでなく生体工学、ロボット工学、人工知能、通信、システム設計、ソフトウエア・エンジニアリング、医療、看護、生物学、経済学、財政学、ビジネスなど多岐にわたる専門家によって構成された。
アルツハイマー病協会はアルツハイマー病研究に対する民間最大の資金提供者で、疾患の原因研究、処置、予防、治療の研究に対してこれまでに約1億4,000万ドルを提供している。協会の研究助成プログラムは、新たな研究者の活動、革新的な最先端プロジェクトを活性化するために用いられる。
ティーズ氏は、「ETACコンソーシアムの設立はアルツハイマー病協会による医療、科学調査プログラムが、医療とエレクトロニス技術に拡大していることを示している。ETACは、現在の介護システムやモデルが、より個人に特化したケアへの需要の高まりに対応するには不十分である、という業界横断的な懸念を共有する企業、医療介護や高齢化問題に取り組む団体により組織されるコンソーシアム設立への第一歩です」と述べている。
インテルは、様々な年齢層において、それぞれのライフスタイルに適した日常の健康と福利に、コンピューティングと通信技術がどのように活用できるか、という研究にも費用を投じている。インテルは、各国の大学において、人々の健康と福利を含む重点分野のプロジェクトを推進するため、研究助成金を提供している。
加えて、インテルのプロアクティブ・ヘルス戦略研究プロジェクトは、世界的な高齢化に伴い発生するニーズに対応するアプリケーションをテストするため、家庭内で活用できるテクノロジのプロトタイプを開発している。このテクノロジの例としては、無数の小さなセンサを用いたワイヤレスの「センサ・ネットワーク」がある。将来的には家庭内のあらゆる場所にセンサが埋め込まれ、人間の重要な行動傾向である睡眠や食事のパターン、所在地をモニタすると同時に、薬を飲む時間などの情報を通知することが期待されている。センサ・ネットワークによって集められたデータは、痴呆やそのほかの病状の発見や予防に役立ち、介護者が必要に応じて患者の居場所を特定することにも役立つ。
ETACコンソーシアムは、アルツハイマー病患者のケアに関する多くのニーズを満たし、介護者や周りの人々の負担を軽くする、センサ・ネットワークのようなテクノロジを特定し、利用するために、全国的なソフトウエア・エンジニアリング、医療、ビジネスなど幅広い専門分野のエキスパートによる研究開発の連携を築いていく。
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