厚生労働省は、全国の社会福祉施設等の数、在所者、従事者の状況等を調査した「2002年社会福祉施設等調査の概況」を公表した。
「施設の状況」では、2002年10月1日現在における全国の社会福祉施設等の総数は82,270施設で、前年に比べ3,130施設(4.0%)増加している。
前年に比べ増加した施設は、「老人福祉施設」2,382施設(7.7%)、「知的障害者援護施設」286施設(8.5%)、「精神障害者社会復帰施設」225施設(26.3%)等となっている。
定員は2,943,060人で、前年に比べ66,743人(2.3%)増加している。前年に比べ増加した施設は、「老人福祉施設」28,459人(5.6%)、「保育所」20,822人(1.1%)、「知的障害者援護施設」8,043人(5.0%)等で、減少した施設は、「児童福祉施設」298人(0.3%)等となっている。
在所者数は2,850,115人で、前年に比べ95,424人(3.5%)増加している。前年に比べ増加した施設は、「保育所」55,103人(2.8%)、「老人福祉施設」21,726人(5.0%)、「知的障害者援護施設」8,084人(5.1%)等となっている。
常勤換算した従事者数は665,723人となった。これを施設の種類別に多い職種をみると「老人福祉施設」では介護職員(寮母)15,499人(27.0%)、「身体障害者更生援護施設」では介護職員(寮母)14,100人(38.8%)、「保育所」では保育士284,634人(74.5%)等となっている。
保育所の定員は、1,959,889人で、前年に比べ20,822人(1.1%)増加している。定員が増加したのは、1999年から4年連続。
在所児数は、2,005,002人で前年に比べ55,103人(2.8%)増加し、1980年の1,996,082人を超えて、過去最高となった。
在所率は102.3%となり、前年の100.6%より1.7ポイント上昇した。在所率を公営-私営別にみると、公営では94.4%、私営では112.1%となっている。なお、定員と在所児数を就学前の児童人口千対でみると、定員は255.9人、在所児数は261.7人となっている。
在所率をみると、保育所が入所希望者に円滑に対応できるようにしたことにより、2002年では、12,491施設(56.0%)で在所率100%を超えている。これを公営-私営別にみると、公営では4,535施設(36.5%)に対し、私営では7,956施設(80.6%)となっている。
延長保育(開所時間が11時間を超えるもの)を実施している保育所は、11,032施設で前年に比べ1,025施設(10.2%)増加している。延長保育を実施している保育所は年々増加を続けており、2002年は1998年の1.7倍となっている。また、公営-私営別に、延長保育を実施している保育所が全体の保育所に占める割合をみると、総数では49.5%、公営では30.3%、私営では73.6%となっている。
保育所以外の児童福祉施設をみると、定員では「障害児施設」45,497人で248人(0.5%)、「児童養護施設」は33,651人で9人(0.0%)、それぞれ前年に比べ減少している。
在所児(者)数は、「児童養護施設」が30,042人で432人(1.5%)、「障害児施設」が38,381人で66人(0.2%)、それぞれ前年に比べ増加している。
障害児(者)関係施設の定員は286,123人で前年に比べ13,075人(4.8%)増加しており、「知的障害者援護施設」、「精神障害者社会復帰施設」が増加している。
在所児(者)数をみると、「知的障害者援護施設」が165,384人で8,084人(5.1%)、「精神障害者社会復帰施設」13,668人で3,143人(29.9%)、それぞれ前年に比べ増加している。
老人ホームの定員は516,527人で、前年に比べ27,124人(5.5%)増加している。前年に比べ増加したのは「特別養護老人ホーム」が16,724人(5.3%)、「軽費老人ホーム(介護利用型(ケアハウス))」が5,579人(11.0%)等となっている。
在所者数は491,196人で、前年に比べ26,832人(5.8%)増加している。前年に比べ増加したのは「特別養護老人ホーム」が16,419人(5.3%)、「軽費老人ホーム(介護利用型(ケアハウス))」が5,407人(11.6%)等となっている。
「養護老人ホーム入所者の状況」では、入所者の年齢階級別構成割合をみると、「80〜84歳」が22.5%と最も多く、次いで「85〜89歳」19.7%、「75〜79歳」19.5%となっており、入所者の平均年齢は80.8歳となっている。性別にみると、男は「70〜74歳」23.6%、女は「80〜84歳」25.7%で最も多くなっている。前回の1996年調査と比べると、今回調査では「85〜89歳」、「90歳以上」で多くなっており、「80歳以上」の人は55.0%と5.2ポイント増加し、高年齢化している。
入所者の要介護認定の申請状況を年齢階級別の構成割合でみると、要介護認定を申請した人の割合は年齢階級が高くなるにしたがって多くなっており、「90歳以上」で33.1%と最も多くなっている。
要介護認定を申請した人の主な認定結果の割合をみると、「要介護1」37.3%、「要介護2」23.8%、「要介護3」12.4%となっている。
入所者の日常生活活動(ADL)の各項目別の要介助の割合をみると、「入浴」が36.2%と最も多く、「身だしなみ」18.9%、「着替」17.7%、「歩行」16.4%の順となっており、前回の1996年調査と比べ要介助の割合が多くなっている。
入所者の日常生活自立度の状況をみると、自立している人は58.3%で、寝たきり者は5.8%となっている。性別にみると、男は自立している人64.7%、寝たきり者4.1%、女は自立している人55.4%、寝たきり者6.6%となっている。前回の1996年調査と比べると、自立している人は10.4ポイント減少し、寝たきり者は2.3ポイント増加している。
入所者の痴呆の状況を年齢階級別にみると、年齢階級が高くなるにしたがって「痴呆あり」の人の割合が多くなっており、「80歳以上」では52.3%となっている。
「痴呆あり」の人の判定の割合をみると、「ランクI」が42.7%と最も多く、次いで「ランクII」34.7%、「ランクIII」15.0%となっている。
「軽費老人ホーム(介護利用型(ケアハウス))の入所者の状況」では、入所者の年齢階級別構成割合をみると、「80〜84歳」が25.8%と最も多くなっており、入所者の平均年齢は80.8歳となっている。性別にみると、男は「75〜79歳」21.5%、女は「80〜84歳」27.5%で最も多くなっている。前回の1998年調査に比べ、「80〜84歳」以降の階級で多くなっており、「80歳以上」の人は55.4%と9.6ポイント増加し、高年齢化している。
入所理由をみると「ひとり暮らしの不安、不便をなくしたいから」が52.5%で最も多く、次いで、「家族に負担をかけたくないから」32.7%となっている。前回の1998年調査に比べて増加しているのは、「ひとり暮らしの不安、不便をなくしたいから」3.1ポイント、「家族に負担をかけたくないから」2.9ポイントとなっている。
入所者の要介護認定の申請状況を年齢階級別の構成割合でみると、要介護認定を申請した人の割合は年齢階級が高くなるにしたがって多くなっており、「90歳以上」で75.8%と最も多くなっている。
要介護認定を申請した人の主な認定結果の割合をみると、「要介護1」45.9%、「要支援」25.0%、「要介護2」11.3%となっている。
2002年9月中に何らかの在宅サービスを利用した者は38.0%となっており、主な利用内容をみると「訪問介護」29.2%、「日帰り介護」13.9%となっている。前回の1998年調査と比べ、在宅サービスを利用した者は17.3ポイント増加し、主な利用内容をみると「訪問介護」16.4ポイント、「日帰り介護」5.5ポイントの増加となっている。
ホームでの生活のなかでの楽しみを性別にみると、男では「ラジオ・テレビの視聴」が50.6%と最も多く、次いで「食事」39.5%、「入浴」38.0%となっており、女は「ラジオ・テレビの視聴」が40.9%と最も多く、次いで「食事」38.0%、「入所者どうしの団らん」36.3%となっている。
ホームでの生活を続けて行く上で、設備や運営等について「困っていることがある」人の構成割合は43.4%となっており、困っていることの主な内容をみると、「外出(買い物や通院など)に不便である」が21.7%、「食事が自分に適さない」10.8%となっている。前回の1998年調査と比べ、「困っていることがある」人の割合は4.2ポイント減少し、困っていることの主な内容をみると、「夕食の時間が早すぎる」が3.8ポイントの減少となっている。
ホームでの満足度をみると、「満足している」が38.1%と最も多く、「満足している」「おおむね満足している」を合わせた割合は66.9%となっている。
1年間(2001年1月から12月まで)の世帯の収入を種類別にみると、「公的年金・恩給」98.8%、「仕送り」5.6%、「地代・家賃や預貯金の利子などによる収入」4.4%となっている。
収入金額階級別にみると、「100〜150万円」23.9%、「150〜200万円」22.4%となっており、平均収入額は189万円となっている。
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