国立社会保障・人口問題研究所は、2000年〜2025年を対象とした2003年10月推計「日本の世帯数の将来推計」を公表した。
今回の推計は、同研究所が1998年に公表した推計に続く新しい世帯推計で、推計の出発点となる基準人口は、2000年国勢調査に調整を加えて得ている。
全国将来人口推計では、中位推計の場合、日本の総人口は2006年の1億2,774万人をピークとして、以後減少に転じるとされる。施設人口割合は急激には変化しないため、一般世帯人員の動向は総人口とほとんど変わらない。一般世帯人員は2000年の1億2,495万人から増加して2005年に1億2,555万人でピークを迎える。その後は減少に転じ、2025年の一般世帯人員は1億1,764万人と、2000年に比べ731万人減少する。
これに対し一般世帯総数は、2000年の4,678万世帯から2015年の5,048万世帯まで増加を続ける。すなわち総人口より9年、一般世帯人員より10年遅れて減少に転じる。それでも2025年の一般世帯総数は4,964万世帯で、2000年より286万世帯多い。
人口減少局面に入っても世帯数が増加を続けることは、世帯規模の縮小が続くことを意味する。一般世帯の平均世帯人員は、2000年の2.67人から2025年の2.37人まで減少を続ける。ただし変化の速度は、次第に緩やかになると予想される。
世帯主年齢が65歳以上の一般世帯の総数は、2000年の1,114万世帯から2025年には1,843万世帯へと1.65倍に増加することになり、この間の総世帯数の増加(1.06倍)、65歳以上人口の増加(1.58倍)をいずれも上回る。この傾向は、世帯主年齢が75歳以上の世帯ではさらに強く、2000年から2025年の人口の増加が2.25倍であるのに対し、同期間の世帯主75歳以上の世帯数の増加は394万世帯から1,039万世帯の2.64倍
世帯主が65歳以上の世帯の相対的に大きな増加速度のため、世帯主が65歳以上の世帯数が総世帯数に占める割合は、2000年の23.8%から2025年の37.1%へと大幅に上昇する。世帯主が65歳以上の世帯の割合は、4世帯に1世帯という現在の水準から、3世帯に1世帯を超える水準になる。また、世帯主が65歳以上の世帯に占める世帯主が75歳以上の世帯の割合も2000年の35.4%から2025年には56.4%へと増大し、世帯の高齢化が一層進むことになる。
2000年から2025年の世帯主が65歳以上世帯の変化を家族類型別にみると、もっとも増加するのは「単独世帯」の2.24倍(303万世帯→680万世帯)で、次いで「ひとり親と子から成る世帯」の1.87倍(75万世帯→140万世帯)。「夫婦のみの世帯」は1.58倍(385万世帯→609万世帯)、「夫婦と子から成る世帯」も1.42倍(146万世帯→207万世帯)の増加となると見通される。
また、「そのほかの一般世帯」は1.01倍(204万世帯→206万世帯)の増加で、5つの家族類型の中ではもっとも増加率が小さい。世帯主が75歳以上の世帯については、いずれの家族類型も世帯主が65歳以上の世帯に比して増加率が大きいが、特に「単独世帯」は3.03倍(139万世帯→422万世帯)と顕著な増加をみせている。また、「夫婦と子から成る世帯」も2.99倍(31万世帯→92万世帯)、「ひとり親と子から成る世帯」も2.57倍(32万世帯→83万世帯)と大きく増加する。
世帯主が65歳以上の世帯について、2000年から2025年の家族類型別割合の変化をみると、「単独世帯」は27.2%から36.9%へと一貫して増加する一方、「そのほかの一般世帯」は18.3%から11.2%へと一貫して低下する。「夫婦のみの世帯」、「夫婦と子から成る世帯」には、目立った変化はなく、それぞれ33〜35%、11〜14%という水準で推移する。世帯主が75歳以上の世帯をみても、「単独世帯」が増加(35.3%→40.6%)、「そのほかの一般世帯」が減少(18.9%→10.4%)という点では世帯主が65歳以上の世帯と同じ傾向をみせているが、「夫婦のみの世帯」「夫婦と子から成る世帯」(それぞれ29.7%→32.1%、7.8%→8.9%)は割合が上昇し、「ひとり親と子から成る世帯」はさほど変わらない。
家族類型別にみても、世帯主が65歳以上の世帯に占める世帯主が75歳以上の世帯の割合はそれぞれ増加の傾向にある。「夫婦と子から成る世帯」では2000年の21.2%から2025年には44.6%と2倍以上になり、「夫婦のみの世帯」では30.4%から54.7%へ、「単独世帯」は45.9%から62.1%、「ひとり親と子の世帯」は43.2%から59.3%へとそれぞれ上昇し、世帯の高齢化がさらに進む。
|