東京都は、都独自の「福祉サービス第三者評価制度」を全国に先駆けて発足しており、現在、東京都福祉サービス評価推進機構では評価手法・項目の改善に取り組んでいる。今回、評価手法・項目の改善に活かすため、インターネット福祉改革モニター215人を対象に、「福祉サービス第三者評価」について、アンケートを実施した。
東京都の福祉サービス第三者評価について聞いたところ、「よく知っている」「聞いたことがある」を合わせると70%を超えた。
また、「よく知っている」「聞いたことがある」と答えた人を対象に、東京都において、福祉サービス第三者評価が実施されていることについて、どのようにして知ったか聞いたところ、「東京都福祉局のホームページを見て知った」が最も高く、以下「新聞・テレビなどの報道」、「とうきょう福祉ナビゲーション」の順となっている。
同様に、東京都の福祉サービス第三者評価システムについて、どんなことを知っているか聞いたところ、「評価結果が公表されていること」が最も高く、以下「利用者調査を実施していること」、「第三者評価を受ける前に事業者が自己評価を実施している」、「サービス以外に事業所の経営についても評価を実施していること」の順となっている。
ホームページのとうきょう福祉ナビゲーションと事業者向けパンフレット「東京都の「福祉サービス第三者評価」を実施しませんか?」に書かれている東京都の「福祉サービス第三者評価」のしくみに関する説明はわかりやすかったか聞いたところ、「大変わかりやすい」、「分かりやすい」と回答した人は合わせても30%で、「よく読めば分かった」が半数近くを占めた。
仮に介護サービス等の事業者を選ぶ場合、最も重視する項目は何か聞いたところ、「職員の質」をあげる人が最も高く、以下「サービスの質」、「地域性」の順となった。
評価の対象となっている35種類の福祉サービス以外にどのような福祉サービスが評価対象となることを望むか聞いたところ、訪問看護や福祉用具貸与や精神障害者のサービスなどへの拡大を求める声が多かった。これらについては、2004年度に実施あるいは検討する予定としている。
評価結果を見たことはあるか聞いたところ、60%が「見たことがない」と回答。いっぽう、見た人では「とうきょう福祉ナビゲーションで見た」が大多数を占めた。
評価結果を見てどう思ったか聞いたところ、「第三者が評価したことを分かりやすく説明してあるので参考になる」が44.9%と最も高く、以下「現在の利用者の声が分かってよい」、「評点を評価結果の根拠となるコメントがあわせて明示されているので分かりやすい」がそれぞれ40%を超えた。
現在、評価結果等について、インターネットを中心に情報提供しているが、インターネット以外にどのような方法による情報提供を望むか聞いたところ、「区市町村の窓口や図書館など身近な窓口での閲覧」を望む声が60%を超えた。「インターネットだけでよい」は10%に満たなかった。
仮に介護サービスや保育所などを選ぶ際に、とうきょう福祉ナビゲーションには、知りたい情報は入っているか聞いたところ、「知りたい情報が入っている」は80%を超えた。
とうきょう福祉ナビゲーションにおいて、現在掲載している項目以外に、どのような情報が掲載されていると便利か聞いたところ、事業所情報の充実(空き状況など)、視覚的な情報提供を望む声が寄せられた。
とうきょう福祉ナビゲーションをまた見たいか聞いたところ、「また見たい」22.4%、「必要なときには見たい」74.0%となり福祉ナビゲーションの情報に対する需要が高いことがわかった。
東京都の福祉サービス第三者評価システムについて、良いと思った点について聞いたところ、「評価結果をとうきょう福祉ナビゲーションで公表していること」67.3%、「利用者調査を実施していること」63.8%、「評価の手法や項目について毎年度、改善を行うこととしていること」50.5%の順で評価が多かった。いっぽうで、「評価機関ごとの自由な料金設定」は15.8%にとどまった。
そのほか、東京都の福祉サービス第三者評価システムについて、意見・要望等を聞いたところ、評価機関の評価、評価者の要件の厳格化など、評価の信頼性をさらに高めていくための提言などが寄せられた。
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