沖電気工業株式会社は、日本で初めての重度障害者の在宅勤務を中心に障害者雇用を専門におこなう特例子会社を目指した「株式会社沖ワークウェル」を、2004年4月1日に設立する。また、広く沖電気グループで障害者が活躍できるように、従業員301名以上の会社を中心とする沖電気グループ主要11社に対してグループ適用する。新会社の設立とグループ適用により重度障害者の雇用を拡大し、2004年度末までに沖電気グループ全社の法定雇用率達成を目指す。
民間企業、国、地方公共団体は、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき、それぞれ一定割合(法定雇用率)に相当する数以上の身体障害者または知的障害者を雇用しなければならない。法定雇用率は、国、地方公共団体、一定の特殊法人は2.1%、民間企業は1.8%以上とされており、従業員301人以上の企業が法定雇用率未達成の場合は「障害者雇用納付金」を納付する義務が課されている。
今回設立する沖電気工業が目指す「特例子会社」とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」に定める、障害者の雇用に特別の配慮をした子会社のことで、障害者の職域を拡大でき、障害者に配慮した職場環境や障害特性に対応した柔軟な業務のしかたの構築が可能。特例子会社を有する親会社と通算して雇用率を算定する。
また、「グループ適用」とは、特例子会社に関する2002年の法改正により、「関係会社と特例子会社との間の人的関係若しくは営業上の関係が緊密であることまたは関係会社が特例子会社に出資していること」などの要件を満たすことにより、親会社ばかりでなくグループ適用の認定を受けた関係会社についても、通算して雇用率算定が可能となった。
同社では1998年、通勤困難な重度障害者の就業機会を拡大するため、3名の重度障害者を採用し、在宅雇用制度を発足した。在宅勤務者は、基本情報技術者や初級アドミニストレータの資格を持ったIT技術者で、自宅でパソコンとインターネットを使いIT関連業務をおこなう「OKIネットワーカーズ」として、Webシステム開発や、アクセシビリティを考慮したホームページの制作およびそのコンサルティング、ポスターデザインなどの仕事を行ってきた。OKIネットワーカーズの仕事の成果が評価されるようになった結果、沖電気グループ各社に在宅雇用制度が広がり、2004年3月現在、グループ5社で計13名のOKIネットワーカーズが活躍している。
沖電気グループの重度障害者在宅雇用制度は、複数のユーザと複数の在宅勤務者の間に、営業・SE・納期管理・品質チェック業務を行うSE出身のコーディネータを配置して仕事の管理をしており、勤務者とユーザがともに安心して業務をすすめられる仕組みを採用している。このため各勤務者のスキルや体調に合わせたきめ細かい作業指示や業務分担、スキルアップへのアドバイスが可能で、ユーザとの細かな打ち合わせにより、ユーザの望む仕様と納期にあわせた進捗・品質管理を行っており、多くのユーザから高い評価を受けている。
新会社は、コーディネータとOKIネットワーカーズの全員を集め、必要要件を整え2004年4月末までの特例子会社化を目指す。特例子会社の設立とグループ適用により、従来は在宅勤務の障害者を採用するために必要だった、各社毎の在宅雇用制度制定や労務管理が不要になり、特例子会社で一括採用できるようになる。グループ各社はIT業務を特例子会社に発注することにより、合算して雇用率算定が可能になるグループ適用の認定を受けることができる。また、特例子会社には名刺作成の作業場を設け、新たに知的障害者も採用していく。
今後は、在宅勤務者を中心にeラーニングを活用し、JavaプログラミングなどのITスキルアップを進め活躍の場を広げることで、さらに障害者の就業機会拡大を図っていく方針。
従業員301名以上の会社を中心とする沖電気グループ主要11社は、沖電気工業株式会社、株式会社沖電気カスタマアドテック、宮崎沖電気株式会社、沖ソフトウェア株式会社、宮城沖電気株式会社、株式会社沖データ、沖ウィンテック株式会社、沖通信システム株式会社、株式会社沖情報システムズ、株式会社沖ヒューマンネットワーク、静岡沖電気株式会社が対象。
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