社団法人日本看護協会は、会員の勤務する訪問看護ステーションと、併設居宅介護支援事業所(訪問看護ステーション等)を対象に、2003年「訪問看護ステーションおよび併設居宅介護支援事業所に関する実態調査」を実施した。
調査時期は2003年10月で、郵送回収による回収状況は、訪問看護ステーション926ヵ所および併設居宅介護支援事業所597ヵ所だった。平均職員数は、1ステーションあたり常勤換算で7.7人、うち看護職員5.8人。回答事業所の規模は、看護職員5人未満のステーション44.5%、5人以上10人未満が47.2%と10人未満の事業所が90%を占める。いっぽう、併設居宅介護支援事業所の平均従事者数は、1事業所あたり常勤換算で4.1人、うち看護職員3.4人。
訪問看護ステーションの調査結果では、2002年9月と2003年9月の月平均収支の差で比較すると、前年度よりも減益146ヵ所(57.0%)、増益110ヵ所(43.0%)で、全体平均で148,069円の減少となった。介護報酬改定後、ステーションの経営が厳しいことがわかる。
平均利用者実数と訪問延件数について2002年9月と2003年9月を比較すると、1ステーションあたりの1ヵ月の平均利用者実数は「医療保険」が-0.9%とやや減少しているものの、「介護保険」10.1%増、「そのほか」18.7%増と全体の増減で8.3%増となった。また、訪問延件数は医療・介護保険ともに微増傾向にあり、事業所の努力が伺われる。
看護職員の勤務状況は、1ステーションあたりの「平均所定労働時間」38.7時間/週、「平均超過勤務時間」14.3時間/週となっており、所定労働時間は病棟の看護職員(同会が実施した「1999年病院看護基礎調査」結果)と同程度だが、超過勤務時間は病院の2倍強となった。また、離職率を比較すると、病院よりも高く、一般女子労働者と同程度となっている。
要介護認定を受けている利用者は、1ステーションあたりの平均で51.6人。医療処置を必要としている利用者は、8〜90%のステーションが「いる」と回答。医療処置の種類は、「バイタルサインの測定」「軟膏・湿布塗布」「リハビリテーションの実施」「投薬・服用介助」「浣腸の実施」「褥瘡の処置」「留置膀胱カテーテル装着・導尿」「吸引の実施」「点眼の実施」「酸素療法(気管切開以外)の管理」など。また、高度な医療処置を行っている利用者については、「酸素療法(気管切開)の管理」が57.6%、「人工呼吸器装着の管理」が39.1%、「中心静脈栄養の管理」が33.4%のステーションでそれぞれ「いる」と回答しており、在宅療養者の重度化が伺われる。
なんらかの感染症を持つ利用者が「いる」と回答したステーションは564ヵ所(61.0%)で、「いない」と回答したステーションは236ヵ所(25.5%)となった。また、「いる」と回答した564のステーションについて、その感染症の内訳をみると「MRSA」88.1%、「疥癬」10.5%であることがわかった。
居宅介護支援事業所の調査結果では、2002年9月と2003年9月の月平均収支の差で比較すると、前年度よりも減益57ヵ所(28.6%)、増益142ヵ所(71.4%)となり、全体平均で25,529円の減少。介護報酬改定がプラスであったにもかかわらず、減益していることがわかった。
利用者の状況については、要介護認定を受けている利用者は1事業所あたりの平均で84.8人、そのうち訪問看護をケアプランに盛り込んでいる利用者は31.5人だった。4種以上の加算を算定している人は9.1人で、利用者合計に対する割合は10.2%、そのうち訪問看護をケアプランに盛り込んでいる利用者は7.6人だった。
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