内閣府は、本格的な高齢社会への移行に向けた総合的な高齢者交通安全対策について、それぞれの事業においての関係省庁や予算などを含めた推進状況を公表した。
「あんしん歩行エリアを中心とした道路交通環境の整備(2003年度〜)」
交通事故の多発している住居系地区や商業系地区を「あんしん歩行エリア」として約1,000箇所指定し、歩行者等の安全通行を確保するため、都道府県公安委員会と道路管理者が連携して面的かつ総合的な死傷事故抑止対策を講じる。具体的には、歩車分離式信号の運用、バリアフリー対応型信号機の整備、信号灯器のLED(発光ダイオード)化、道路標識の高輝度化・大型化、歩道の段差・傾斜・勾配の改善、自転車道等の設置、歩行者等を優先する道路構造の整備を推進する。また、冬季バリアフリー対策についても行う。(警察庁2004年度162億円の内数)(国土交通省2004年度10,567億円の内数)
「共生のまちづくり推進(2002年度〜)」
地方単独独事業として実施するユニバーサルデザインによるまちづくりに対して、地域活性化事業債(少子・高齢化対策事業)等による財政措置を講じる。(総務省2004年度地方財政措置額1,550億円)
「情報通信技術を活用した歩行者支援に関する研究開発」
歩行者等の快適な移動を支援するため、関係機関と連携して、公共交通情報やバリアフリー情報の移動に必要な情報の携帯端末への情報提供を推進する。(国土交通省2004年度10,567億円の内数)
「移動支援に関する研究開発(平成12〜17年度)」
高齢者等の身体状況に合わせた経路検索ができるバリアフリーマップを開発する。住宅地区として東京都小金井、観光地区して京都府東山のマップを開発してインターネットで公表している。(総務省2004年度383億円の内数)
「歩行者頭部に係る保護基準の導入・安全情報提供(2003年度〜)」
自動車と衝突した歩行者の死亡事故数を低減させるため、自動車のボンネットの衝撃吸収性に関する基準を設ける作業を進める。また、自動車アセスメント事業において、自動車の歩行者頭部保護性能に係る評価試験を実施し、ユーザーへの情報提供を行う。(国土交通省2004年度482百万円の内数)
「通信を活用した先進安全自動車の開発の促進(2001年度〜)」
事故防止を目的として、2008年頃の実用化を目指す情報交換型運転支援システム(通信を活用した歩行者・車間、車・車間等の情報交換によりドライバーの運転を支援するシステム)の開発を促進する。2004年度にはシステムの仕様を検討するとともに情報交換の試行実験を開始する。(国土交通省2004年度180百万円)
「ノンステップバス認定制度の創設(2001年度〜)」
2003年3月「次世代普及型ノンステップバスの標準仕様」を取りまとめた。2004年1月「標準仕様ノンステップバスの認定制度」を創設した。(国土交通省)
「公共交通移動円滑化設備整備費補助金(2000年度〜)」
交通バリアフリー法の趣旨に基づき、高齢者等が公共交通機関を利用しやすくするため、ノンステップバス等の導入に対して補助を行うことによりバリアフリー社会の実現を図る。(国土交通省2004年度1,552百万円)
「高齢者宅訪問活動および交通事故防止のワンポイントアドバイス」
地域の実情に応じて、交通安全教育および講習等を受ける機会が少ない高齢者に対し、警察、地方公共団体、交通ボランティア等が連携し、事故多発地帯に居住する高齢者の家庭訪問による個別指導や、高齢者と日常的に接する機会の多い医療施設や福祉施設等では、医師等の交通事故防止のワンポイントアドバイス等の交通安全指導を推進している。(警察庁等)
「高齢者交通安全意識高揚啓発事業(2003年度〜)」
高齢者単独世帯の増加に伴い、家庭を通じた交通安全の啓発が十分に行き渡らない状況を踏まえ、高齢者の交通安全意識を高めるため、高齢者を中心に、子ども、親の3世代が一堂に会した場で、交通安全をテーマに交流する「世代間交流事業」を推進するとともに、交通安全教室に参加しない高齢者を対象に、出前型により「高齢者世帯訪問事業」を実施するなど、新しい社会構造に適合した普及啓発活動を行う。(内閣府2004年度64百万円)
「自転車の安全利用に関する啓発」
2004年春の全国交通安全運動の全国重点の一つとして「自転車の安全利用の推進」を定めるなどして、広報啓発活動を推進する。(内閣府、警察庁等)
「反射材の着用の推進」
交通安全教育、広報等を通じて、夜間における交通事故防止に効果的である反射材用品の着用を推進している。(内閣府、警察庁)
「前照灯の早期点灯の普及」
薄暮時においては交通事故が多いので、都道府県等を通じて前照灯の早期点灯の普及を推進している。(内閣府、警察庁)
「道路標識の高輝度化等の推進」
道路標識の高輝度化・大型化および道路標示の高輝度化を推進する。(警察庁2004年度162億円の内数)(国土交通省2004年度10,567億円の内数)
「電動車いすの安全利用に関するモデル事業等(平成14〜15年度)」
電動車いすに係る交通事故を防止するため、2002年度に電動車いすの安全利用に関する指導・教育プログラムの研究開発を行い指導者および利用者手引書を作成した。2003年度には、モデル地区を指定して、手引きを活用した電動車いす安全利用指導者育成のための研修会および電動車いす利用者に対する交通安全教育等を実施した。(警察庁2003年度8百万円)
「高齢者講習(1998年度〜)」
運転免許証の更新を迎える70歳以上の高齢者に、実際に自動車等の運転をしてもらうことや運転適性検査器材を用いた検査を行うことにより、運転に必要な適性に関する調査を行い、受講者に自らの身体的な機能の変化を自覚してもらうとともに、その結果に基づいて助言・指導を行っている。(警察庁)
「事業用自動車の高齢運転者に対する講習(2001年度〜)」
国土交通省監督のもと独立行政法人自動車事故対策機構において、高齢運転者に対して義務付けられている適齢診断を実施するとともに、適性診断の結果を踏まえ、個々の運転者の加齢に伴う身体機能の変化の程度に応じたバス、タクシーおよびトラックの安全な運転方法等について運転者が自ら考えるように指導する。(国土交通省)
「政府広報における働きかけ」
テレビ、雑誌、新聞等の各種媒体の政府広報を通じて他の世代に対して、高齢者の身体機能の変化を理解させ、思いやりのある運転をさせるように働きかける。(内閣府)
「高齢運転者標識の普及(1997年〜)」
高齢者以外の運転者が、高齢者の身体機能の変化に理解を深め、思いやりのある運転をすることが重要であることから、高齢運転者標識(高齢者マーク)の普及を図っている。(警察庁)
「道路交通環境の整備」
付加車線(ゆずりあい)車線の整備、道路照明の増設、道路標識の高輝度化、大型化、道路標示の高輝度化、信号灯器のLED(発光ダイオード)化等を行うほか、「道の駅」等の簡易パーキングエリアの整備等を推進する。(警察庁2004年度162億円の内数)(国土交通省2004年度10,567億円の内数)
「本格的な高齢化社会の到来に向けた車両安全対策総合プラン(2004年度〜)」
高齢者に重点をおいた車両安全対策を推進するため、事故実態調査および行動分析を行うとともに、高齢者の知覚向上等を図る新技術の開発を促進する。(国土交通省2004年度159百万円)
「市民参加型の高齢者交通安全普及事業(2001年度〜)」
高齢者および地域活動に影響のある高齢者交通安全指導員(シルバーリーダー)の指導力を研修会を通じて向上させることにより、地域における高齢者交通安全学習を普及させる。(内閣府2004年度68百万円)
「効果的な交通安全教育推進のための研究事業(2003年度〜)」
児童生徒に対して、高齢者や幼児など交通事故の被害者になることが多い年齢層の歩行者の心理や行動などの特性について理解させ、こうした人達の安全を守るための意識の醸成を図るなど、効果的な交通安全推進のための研究事業を実施する。(文部科学省2004年度24百万円)
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