厚生労働省は、全国の介護サービスの提供体制、提供内容等を調査した「介護サービス施設・事業所調査」の結果概況を公表した。
介護保険施設と居宅サービス事業所については、全国の介護保険施設、居宅サービス事業所と居宅介護支援事業所を対象とし、これらの施設・事業所の全数を調査客体とした。介護保険施設利用者については、全国の介護保険施設の入所者を対象とし、3,880施設について2003年9月末の在所者の1/2(指定介護療養型医療施設である診療所については全数)と9月中の退所者の全数を客体とした。
居宅サービス事業所を開設(経営)主体別にみると、訪問介護、痴呆対応型共同生活介護、福祉用具貸与は「営利法人(会社)」が多く、訪問入浴介護、通所介護、短期入所生活介護では「社会福祉法人」、訪問看護ステーション、通所リハビリテーション、短期入所療養介護では「医療法人」が多くなっている。
介護保険施設を開設主体別にみると、介護老人福祉施設は「社会福祉法人」が88.9%と最も多く、介護老人保健施設と介護療養型医療施設は「医療法人」が73.1%、74.7%と最も多くなっている。
介護保険施設について、定員(病床数)をみると、介護老人福祉施設は346,069人、介護老人保健施設は269,524人、介護療養型医療施設は139,636人となっており、在所者数は、それぞれ341,272人、245,268人、129,365人で利用率は3施設とも90%を超えている。
要介護度別利用者・在所者数をみると、居宅サービス事業所の訪問系サービスでは、訪問介護は「要介護1」が多く、訪問入浴介護は「要介護5」が多くなっている。また、通所系サービスでは、各事業所とも「要介護1」が多くなっている。介護保険施設では、介護老人福祉施設、介護療養型医療施設は「要介護5」が多く、介護老人保健施設では「要介護4」が多くなっている。
居宅サービス事業所を2003年9月中の利用人員階級別にみると、訪問系サービスでは、訪問介護、訪問看護ステーションは「20〜39人」が多く、訪問入浴介護は「1〜19人」が60%を超えている。通所系サービスでは、各事業所とも20〜99人で60%を超えている。また、1事業所当たりの利用者数をみると、訪問介護、訪問入浴介護、通所介護では前年に比べ減少し、そのほかのサービスでは増加している。
要介護度別利用者数をみると、訪問介護、通所介護、通所リハビリテーションと居宅介護支援事業では「要介護1」が最も多くなっている。いっぽう、訪問入浴介護では「要介護5」が50%を超えている。
「居宅サービス事業所の状況」
居宅サービス事業所における9月中の利用者の状況をみると、利用者数は、通所介護が920,869人と最も多く、延利用人員(回)数は、訪問介護の11,104,209回が最も多い。また、居宅介護支援事業所の利用者数は1,909,598人となっている。
1人当たり利用回(日)数をみると、各サービスとも前年を上回っており、訪問介護は12.3回、通所介護は6.4回となっている。
短期入所生活介護事業所におけるユニットケアの状況をみると、「小規模生活単位型」が52事業所、「一部小規模生活単位型」が7事業所となっている。
痴呆対応型共同生活介護事業所における共同生活住居(ユニット)数をみると、「1ユニット」が最も多くなっている。平均ユニット数は1.5ユニットとなっており、1ユニット当たりの定員は8.7人となっている。
「介護保険施設の状況」
都道府県別に65歳以上人口10万対の介護保険施設定員(病床数)をみると、徳島県が4,953人で最も多く、富山県が4,405人、沖縄県が4,332人と多くなっている。
施設の定員(病床数)規模別に施設数をみると、介護老人福祉施設では「50〜59人」が47.5%、介護老人保健施設では「100〜109人」が39.1%、介護療養型医療施設では「1〜9人」が31.4%と、それぞれ最も多くなっている。
介護保険施設の居室、療養室と病室(以下「居室」)の室定員別室数の構成割合をみると、各施設とも「4人室」が最も多くなっている。「個室」の割合をみると、介護老人福祉施設が35.3%で最も多くなっている。また、「個室」の割合を前年と比較してみると、介護老人福祉施設では、3.1ポイント増加し、介護老人保健施設では、2.2ポイント増加し、介護療養型医療施設では,0.4ポイント増加している。
在所者を要介護度別にみると、「要介護4」と「要介護5」はいずれの施設においても前年に比べ増加しており、平均要介護度も重度化している。
介護老人福祉施設におけるユニットケアの状況をみると、「小規模生活単位型」が72施設、「一部小規模生活単位型」が3施設となっており、ユニット数をみると、「5ユニット」が28.0%で最も多くなっている。
介護老人保健施設におけるユニットの状況をみると、143施設が整備を行っており、ユニット数をみると、「3ユニット」が21.0%、「2ユニット」が16.8%となっている。
ユニットケアを採用している介護老人福祉施設で、実際に居住費を徴収している施設は46施設となっている。
居住費(日額)の設定料金階級別にみると、個室では「500〜1000円未満」、「1000〜1500円未満」の居住費を設定している施設がそれぞれ16施設となっている。
「介護保険施設の利用者の状況」
2003年9月末の在所者について性別にみると「男」が22.7%、「女」が77.3%となっている。
年齢階級別にみると介護老人福祉施設では「90歳以上」が28.9%、「85〜89歳」が25.1%、介護老人保健施設では「85〜89歳」が26.1%、「90歳以上」が25.5%、介護療養型医療施設では「90歳以上」が26.6%、「85〜89歳」が23.3%となっている。また、第2号被保険者(65歳未満の者)は、介護療養型医療施設が3.8%となっている。
在所者の主な傷病をみると、各施設とも「IX循環器系の疾患」が最も多く、次いで「V精神と行動の障害」が多くなっており、これら2傷病による在所者の割合は、各施設とも約70%となっている。
在所者の痴呆性老人の日常生活自立度をみると、介護老人福祉施設は「ランクIII」が30.9%、「ランクIV」が28.6%、介護老人保健施設は「ランクIII」が35.5%、「ランクII」が27.0%、介護療養型医療施設では「ランクIV」が31.8%、「ランクIII」が31.0%となっている。また、痴呆と寝たきりの状況をみると「痴呆あり(介護を必要とするランクIII以上)で寝たきり者」は、介護療養型医療施設が71.5%と多くなっている。
9月中に機能訓練を受けた人の割合をみると、ほとんどの機能訓練で介護老人保健施設が多く、運動療法が65.5%になっている。
退所者の在所期間をみると、介護老人福祉施設では、「5年以上」が26.9%、介護老人保健施設では「3か月未満」が41.7%、介護療養型医療施設では、「3か月未満」が37.0%と多くなっている。
累積構成割合をみると、介護老人保健施設と介護療養型医療施設では、「1〜2年」でそれぞれ約90%、約80%となっている。
9月中の退所者における、入所前の場所についてみると、介護老人福祉施設では、「医療機関」が30.2%、「家庭」30.0%、介護老人保健施設では「家庭」45.7%、「医療機関」43.5%、介護療養型医療施設では「医療機関」71.8%となっている。また、退所後の行き先をみると、介護老人福祉施設では「死亡」が71.3%、「医療機関」23.4%、介護老人保健施設では「家庭」39.2%、「医療機関」38.5%、介護療養型医療施設では「医療機関」37.3%、「死亡」27.0%となっている。
在所者の9月中における1人当たり平均利用料をみると、介護老人福祉施設で36,723円、介護老人保健施設で59,918円、介護療養型医療施設で70,747円となっている。
利用料の内訳をみると、介護老人保健施設と介護療養型医療施設では、介護サービス費自己負担分と食費(標準負担分)の合計が利用料全体の約80%となっており、介護老人福祉施設では90%を超えている。また、介護老人福祉施設の在所者のうち、居住費を支払っている利用者のみで内訳をみると、居住費が約30%を占めている。
「従事者の状況」
居宅サービス事業所の常勤換算従事者数は、訪問系サービスでは、訪問介護は151,499人、訪問入浴介護は11,535人、訪問看護ステーションは24,289人、通所系サービスでは、通所介護が122,709人となっている。また、介護保険施設の常勤換算従事者数は、介護老人福祉施設が202,770人、介護老人保健施設が151,759人、介護療養型医療施設が114,050人となっている。
1事業所当たり常勤換算看護・介護職員数をみると、訪問系サービスでは、訪問介護は9.3人、訪問看護ステーションは4.2人、通所系サービスでは、通所介護は6.8人となっている。
9月中の看護・介護職員1人当たり延利用者数は、訪問介護が77.6人、訪問看護ステーションが67.6人、通所介護事業所が70.1人となっている。
介護保険施設の「看護・介護職員」について、常勤換算従事者1人当たりの在所者数をみると、介護老人福祉施設が2.4人、介護老人保健施設が2.2人となっている。
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