国民生活センターは、「高齢者に多い個人年金保険の銀行窓口販売に関するトラブル」をまとめた。
個人年金保険とは、保険料を支払って、あらかじめ定められた年齢から年金の支払が開始されるもので、代表的な私的年金の金融商品。個人年金保険は2002年10月より銀行での窓口販売(銀行の店舗窓口のほか、銀行員による訪問販売も含む)が解禁されたが、国民生活センターをはじめ全国の消費生活センターに寄せられる「個人年金保険の銀行窓口販売」に関する相談は年々増加傾向にある。
相談事例をみると、「高齢なため、元本保証のある定期預金を希望していたにもかかわらず、リスクのある変額個人年金保険を強く勧められた」「銀行で個人年金保険を契約したとは認識していなかったし、そもそも個人年金保険がどういう金融商品なのか分からない」「契約後クーリング・オフはできないと言われた。中途解約をしたところ高額な解約手数料がかかり、元本を下回った」など、銀行窓口販売においてリスク説明や適合性原則の遵守が不十分であることに起因するトラブルが多い。また、70歳以上の高齢者の被害や高額な契約金額が特に目立つ。
「個人年金保険の銀行窓口販売」に関する相談は2002年10月から2005年3月までの間に264件寄せられており、増加傾向にある。契約当事者の年代をみると、70歳代が41.3%ともっとも多く、70歳以上の高齢者で約半数(49.0%、)を占めている。
消費生活相談からみた問題点としては、「消費者の希望の確認、適合性原則の遵守、リスク説明等が不十分」「消費者の同意を得ずに個人情報を保険募集に利用」「クーリング・オフが適用されない」「保険会社との契約であることやアフターサービスに関する説明が不十分」などがある。
同センターでは、消費者へのアドバイスとして「その場ですぐに契約するのはトラブルのもと」「個人年金保険がどのような金融商品であるか理解すること」「契約先の保険会社を確認すること」「トラブルにあったら最寄りの消費生活センター等に相談すること」などを挙げている。
また、銀行の窓口販売における個人年金保険のトラブルを未然防止・拡大防止するために、関係行政と関係業界団体に対して「クーリング・オフ制度の適用を検討すること」「銀行窓口販売の全面解禁に向けて、消費者保護を踏まえた対応を強化すること」などの要望を行ったほか、関係業界団体に対しては「消費者の希望や適合性をよく考慮したうえで説明責任を果たすこと」「消費者の確認・同意を十分に得ること」などの要望を行った。
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