ヒューレット・パッカードカンパニー(HP)は、米国を初めとする世界各国で障害者向けメンタリング・デイ・プログラムを開始することを発表した。米国では、ヒューストンのHPキャンパスを障害を持つ学生に広く開放する。これは将来のIT業界の戦力となる学生への認知度を上げるために計画されたプログラムで、ヒューストンではHPの社員ボランティアに学生が仕事中に密着同行したり、HPの補助機能技術パートナー企業がHPの技術プラットフォームを利用して製造した製品の展示を見て回るなどするもの。
同社では1999年から米国障害者協会(American
Association of People with Disabilities、APPD)とパートナーシップを組み、米国障害者雇用強化月間や障害者メンタリング・デイを支援している。これまで米国のみで行なっていたプログラムを全世界に広げ、世界に5億人と言われる障害者や高齢者の市場で使い易さ(アクセシビリティ)を追求する努力を強化していく。
同社のアクセシビリティ・プログラム・オフィスのディレクター、マイケル・タケムラ氏は「米国そして世界中で、HPは人材の多様性と、より使い易い操作性を持つ情報技術を約束しており、障害をもつ学生の皆さんへIT企業での就労の可能性を紹介している。また、今年の社員ボランティアのメンバーの中には、最近入社した障害をもつ社員もいます。」とコメントしている。
また、同社は、「2005年ダ・ヴィンチ賞」を受賞した。これは米国多発性硬化症協会ミシガン支部とデトロイト・エンジニアリング協会が、技術の適応性と補助性における最も革新的な研究開発に対して毎年授与する賞。同社はディベロッパー&ソリューション・パートナー・プログラムにおいて、補助機能技術を開発する企業に対して製品開発援助とマーケティング支援を行なったことに対して表彰されることとなった。
ヒューストンでは、障害者メンタリング・デイとアクセシビリティ認知デイの期間中、同社の補助機能技術のパートナー企業6社が開発した製品を展示する。展示品は、自閉症の子どもたちのためにオリジナルで作られたハンドヘルドPC用のキーのないキーボード(HP
iPAQ Pocket PC)や、映画の字幕用装置など。
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