社団法人日本自動車工業会は、2005年度上半期(4〜9月)の福祉車両販売実績を発表した。2005年度上半期における福祉車両の販売は、バス、軽四輪車、小型車全体で19,727台・前年同期比2.0%の増加となった。今後も高齢化社会を背景として、福祉車両へのユーザーの関心も一段と高まっていることなどから、今後とも堅調に需要が増加するものと思われる。
車種別販売状況をみると、小型車は、13,276台・前年同期比2.2%増で、一昨年、昇降・回転シート車、車いす移動車ともに需要が大きく増加した反動により2004年度は若干減少したものの、2004年度にモデルチェンジを行なった効果が今年度まで引き続いていることもあり、2005年度上半期は前年同期を上回った。
軽四輪車は、4,149台・前年同期比0.5%減で、2005年度上半期は、一昨年の販売実績レベルが高かった影響もあり、僅かながら減少となったものの、軽四輪車は低価格で小回りが利くため、車いす移動車を中心に依然として根強い人気があり、ほぼ横ばいで推移している。
バスは、2,302台・前年同期比5.7%増で、2002年の自動車NOx・PM法や首都圏条例の施行により需要が高水準で推移した反動で、2004年度は大幅な減少となった。しかし、2005年度上半期は、公共交通機関としての底堅い需要に支えられ若干の増加となった。
同販売実績は、日本自動車工業会の会員メーカーとして把握できる販売台数を集計したもので、ユーザーが直接架装メーカーに持ち込み改造したものは集計されていない。
また、「運転補助装置付車」の市場は、日本自動車工業会の会員メーカーとして把握できていない架装メーカー扱いのものを含めると年間5千台程度と推定される。
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