財団法人介護労働安定センターは、グループホームと特別養護老人ホームのユニットケアで働く介護労働者1,250名を対象として、「介護労働者のストレスに関する調査」を実施、分析を行った。
介護労働者の離職率の高さが指摘されているが、就業継続を困難にしている一つの要因として、介護労働者に特有の身体的・精神的ストレスがあると考えられる。このため、調査は、利用者と生活を共にする形でケアを行っているグループホームとユニットケアに取り組む特別養護老人ホームに勤務する介護労働者が仕事上で感じるストレスの実態を把握し、事業者の雇用管理体制との関係、解決方法等について明らかにし、今後の介護労働の職場環境整備の基礎資料とすることを目的とした。
調査は、全国のグループホーム、ユニットケアを持つ特別養護老人ホームの中から、それぞれ150施設、100施設を無作為抽出し調査対象施設とした。次に、調査対象施設では、週当たり所定労働時間の長い介護労働者(ただし労働時間の半分以上を直接介護の携わっている人)5人を調査対象者として、調査票を配布するよう依頼した。なお、調査票の回収は、率直な回答記入となるよう、回答者各自により返送する方法とした。実施期間は、2005年2月23日〜2005年3月9日で、調査対象者数は1,250件、有効回答数は580件、有効回答率は46.4%だった。
調査結果をみると、介護労働者の85.5%(少なくとも5人に4人)が、職場や仕事においてストレスを強く感じる事柄のあることが明らかとなった。特に、多くの介護労働者がストレスを強く感じる事柄は、「夜勤時に何か起こるのではないかという不安がある」こと(ストレスを強く感じる人の割合42.9%)、「仕事内容のわりに賃金が低い」こと(35.3%)、「休憩時間がとりにくい」こと(33.3%)、「介護従事者数が不足している」こと(30.5%)などだった。
介護労働者がストレス解消に役立つと考える雇用管理面での取組みは、「介護能力の向上に向けた研修」(全回答者の94.6%)や「認知症への理解を深める研修」(94.4%)、「事故やトラブルへの対応体制」(94.3%)、「勤務体制を決める際、職員の要望を聞く機会の設定」(93.6%)などだった。
事業者が雇用管理面での取組みを十分に行っている施設では、取組みが不十分な施設と比較して、介護労働者が感じるストレス度が低い上に、仕事に対する満足度が高く、介護の仕事を続けたいという意向も高い結果となった。
これらのことから、雇用管理面の取組みによる職場環境整備と、介護労働者のストレスには大きな関連があることが明らかとなった。多くの介護労働者が抱えている夜勤時の不安や適切なケアができているかといった不安を解消する上で役立つ研修の実施や事故・トラブルへの対応体制の整備等の取組みが望まれる。また、入居者の生活を重視したグループホームやユニットケアでは、介護労働者が休憩をとりにくい等の問題も明らかとなった。
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