厚生労働省は、障害者雇用状況報告書の副本(個票)の紛失について発表した。
障害者の雇用の促進等に関する法律では、1人以上の身体障害者または知的障害者を雇用することを義務づけている事業主に対して、毎年6月1日現在における障害者の雇用状況について報告を義務づけており、当該報告は、各事業主から障害者雇用状況報告書により管轄公共職業安定所長に届け出なければならないこととなっているが、今回、各事業主(約64,000社)から提出のあった今年6月1日現在の障害者雇用状況報告書の副本(個票)について、その一部が報告の集計作業の過程で、紛失していることが明らかになった。紛失の時期、経路等については、現在、引き続き調査中となっている。
同省によると報告の集計にあたってデータ入力作業を委託した業者による入力作業が終了した後の11月22日に、複数の都道府県労働局から、「いくつかのハローワークについて、管内企業のデータがまとまって集計システムに入力されていない」との連絡があった。このため、全都道府県労働局に照会を行ったところ、10都道府県労働局で2,183社分のデータが入力されていなかったことから、同省内に保管している個票を確認するとともに、委託業者にも問い合わせたところ、当該企業分の個票が同省と委託業者のいずれにも存在せず、紛失していることが判明した。
個票には、各企業における労働者数、雇用障害者数、実雇用率、障害者の不足数、事業所ごとの労働者数と雇用障害者数の内訳、障害者雇用推進者の役職と氏名等が記載されていた。
障害者雇用状況報告書は3枚複写式となっており、ハローワークにおいて受理後、正本はハローワークにおいて保管、副本は都道府県労働局に送付、残る1枚は事業主控えとして事業主に返却した。都道府県労働局では、ハローワークから送付された副本(個票)について、1,000人以上規模の企業分と1,000人未満規模の企業分に仕分け、後者についてはハローワークごとにとりまとめた上で梱包し、7月下旬から8月下旬にかけて、同省に送付した。
同省では、各都道府県労働局から送付された梱包について、特殊法人等に係る障害者雇用状況報告書の副本の綴りが同封されている場合には、仕分けた上で、障害者雇用対策課の事務室内に一時保管した。その後、同省は、個票の全国分を一括して委託業者に引き渡し(8月31日)、委託業者においてデータを入力する作業が行われた。委託業者によるデータ入力作業が終了した後、個票は同省に一括して返却され(11月18日)、同省内の倉庫に保管された。
各都道府県労働局では、同省に個票を送付する際にとっている写しが、紛失分を含め残っていることから、今回の紛失は、「各労働局から同省に送付された個票を、同省において一時保管していた間(7月下旬〜8月末)」「委託業者においてデータ入力作業を行っていた間(9月〜11月18日)」のいずれかにおいて生じたものとしている。
同省では、委託業者に引き渡すまでの間、障害者雇用対策課の事務室内の一番奥に位置する場所に、各都道府県労働局ごとに束ねた状態で保管していた。紛失の時期、経路等はなお調査中で、現時点では不明だが、引き続き調査を行っていく予定。
関係者への説明としては、紛失した個票に係る事業主に対して、経緯等について文書により連絡・説明し、管理不行き届きについて謝罪を行う。なお、各ハローワークに障害者雇用状況報告書の正本が保管されているため、雇用率達成指導等の行政事務や報告の集計作業に支障はないことから、あらためて事業主から提出を求めることはない。
今後の対策としては、今後の調査の結果も踏まえ、個票の保管方法の見直し等、再発防止策を検討・実施する方針。
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