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築30年以上の建物で「親の老齢化」をリフォームの理由に挙げる人は12.7%
−野村総研、「住まいのリフォームに関するアンケート調査」−
2006/03/15(Wed.)
株式会社野村総合研究所は、高齢化対応を含む住宅リフォーム市場規模の見通しを推計した。2005年12月にインターネット上で実施した「住まいのリフォームに関するアンケート調査」の結果から、現状7兆円程度のリフォーム市場は、2010年までの今後5年間で8兆円程度まで拡大すると予想した。
今後、新設住宅着工数が減少する中で、建材・住設企業にとっては、リフォーム市場の獲得が重要な経営課題となっている。同社は、建材・住設業界に対し、拡大する市場をとらえる方策として、「市場の多様性に対応した営業・流通戦略」、「異業種とのコラボレーション」、「安心リフォーム推進のための品質保証のプラットフォーム構築」の3つを提案する。
現状では、住宅の築年数が25〜35年になると住宅活用率(住宅ストックの中で実際に利用されている割合)が減少し、築年数が50年を過ぎると、約半数が建て直されるか空き家となっている。いっぽう、残りの半数は築25〜35年に大掛かりなリフォームが行われ、その後も利用されていると同社では推定している。
今後、2010年に向けて、団塊世代が定年退職を迎えるがこの世代によって高度成長時代に大量に建てられた住宅がリフォームの時期(築25〜35年)に差し掛かる。この世代が退職金を得ることによりリフォームを実施すると予想され、また、国が住宅の耐震化を促進しており、改修補助や税優遇を行っていることから、1981年施行の改正建築基準法の「新耐震基準」以前の住宅において、耐震リフォームが推進されると考えられる。
これらの要因から、同社では、今回、2010年のリフォーム市場規模を予測した。具体的には、築年数別の「住宅ストック」の予測値に、今回の同社の調査により判明した築年数別の「リフォーム出現率」と「平均リフォーム単価」を掛け合わせてリフォーム市場の金額規模を算出している。
リフォーム市場は、対象とする部位や金額の規模が多岐にわたっている。また、今回の調査で築年数別のリフォーム対象部位を分析したところ、リフォームのピークは築25〜30年前後で、この時期には水周り、内装、外装などが同時に発注される傾向がうかがえる。
リフォーム発注については、現在の住宅を建てた業者とは関係なく、リフォーム専門店に発注している割合が最も多く、27.3%だった。リフォーム企業選定の理由を聞いたところ、「対応が丁寧だったから」が34.1%と最も多く、次いで「友人・知人や近所の人からの推薦」が27.0%となっている。
これらの結果を踏まえると、建材・住設企業が今後拡大するリフォーム市場を獲得していくためには、営業体制、商品の品揃え、販売流通についての見直しが必要となる。具体的には「顧客ニーズに即したソリューション型の提案ができる営業体制」、「複数のリフォーム部位に対応可能な幅広い品揃え」、「業種横断型の施工機能と営業機能を兼ね備えた販売チャネルの再構築」の3つの変革が必要になると、同社は結論付けた。
リフォーム市場をソリューション提案型の市場ととらえた場合、建材・住設によるハード面の提案にとどまらず、異業種間のコラボレーションが重要になるとみられる。今回の調査では、住宅リフォームを行う理由としては、「家の老朽化」が48.9%で最多数の回答、次いで「住環境のグレードアップ」を図りたいというニーズが29.7%あった。
また、築年数別の回答を見ると、築30年以上の建物では「親の老齢化」をリフォームの理由に挙げる人が12.7%と、30年未満の建物よりも目立って多く見られた。今後急速に進む高齢化に伴って拡大するであろう高齢者介護の需要に対応するためには、高齢者福祉の業界などとのコラボレーションによって、ソフト面を強化することも重要な課題。また、住宅リフォームにおけるエネルギーインフラ更新に伴って、オール電化住宅や床暖房、燃料電池などの導入では、電力会社、ガス会社などと業界の垣根を越えて対応を進める必要がある。
さらに、最近の耐震強度偽装事件の影響で、住宅の品質保証制度の見直しが強く求められている。品質の高いリフォームを行うためには、「第三者による監査体制」、「欠陥不具合の保証のための保険」、「良質な中古住宅を流通させる市場構築」などを含むプラットフォームの構築が必要である、と同社では考えている。建材・住設企業、リフォーム施工会社に加え、品質監査会社、保険会社、中古住宅の流通会社が連携して、リフォーム品質を保証できるプラットフォームを構築することができれば、リフォーム融資を債権化し、電子債権として取り扱うことも可能になると思われ、今後、これらのプラットフォームを早急に構築してユーザーに提示できた企業群が、リフォーム市場において優位を獲得できると予想される。
株式会社野村総合研究所概要
WEBSITE:
野村総合研究所
所在地:東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビルディング
TEL:03-5533-2111
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