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有料老人ホームでの契約に関する問題などを明らかに

−国民生活センター、「有料老人ホームをめぐる消費者問題に関する調査研究」−

2006/03/30(Thu.)

大人の青汁
 国民生活センターは、「有料老人ホームをめぐる消費者問題に関する調査研究」の概要を公表した。

 契約内容が明確に伝えられておらず、入居後トラブルとなるケースがあることから、重要事項説明書はいつ渡すのか尋ねたところ、「入居契約をする際に、渡す」という介護付有料老人ホームが最も多い(76.1%)。「入居契約後に渡す」というホームが3.4%存在し、「請求があれば入居申し込み前に消費者に渡す」ホーム(69.1%)や「来訪した消費者に請求があれば見せ、入居申し込み後に渡す」ホーム(44.0%)もある。「ホームページ上に公開している」ホームは9.0%だった。

 退去者数、退去理由、退去直後の生活の場をみると、退去者数については、過去3年間に退去者(死亡は除く)がいるホームは82.5%で、退去者数が1、2人のホームは27.1%(退去者がいるホームに占める比率)だった。また、入居者26人のホームで退去者は65人といったケースもあった。

 退去理由については、「病気治療」を理由に退去した人がいるホームが最も多い(63.7%)。2位は「けがの治療」20.3%、以下、「大声や暴力、徘徊など利用者が迷惑」の人がいるホーム8.8%、「ホームのルールや指示を守れない」6.8%、「高齢化に対応できない」2.4%など、心身状況の変化や悪化の理由が続いた。

 退去直後の生活の場等については、「病院・療養型医療施設」に移った人がいるホームが最も多く61.8%、次いで、「在宅」に戻った人がいるホームは47.7%、「特別養護老人ホーム」に移った人がいるホームは47.6%となっており、特別養護老人ホームの待機場所となっている有料老人ホームの存在がうかがえる。

 事業者からの契約解除事由をみると、「信頼関係を維持できなくなった場合」「他の入居者との間で問題を起こした場合」「共同生活の秩序を乱す行為があったとき」(行為の例として強度の認知症の症状)「暴力行為があったとき」などが記されている。

 1か月以内に解約した際、入居一時金を「解約の理由にかかわらず契約書どおりの計算式で返還する」介護付有料老人ホームは63.1%、ショートステイや体験入居の料金に換算し、残額は返金する」ホームは7.2%となっている。入居一時金を入居期間にかかわらず、または入居日から半月経過後は全額返却しないホームの記載例としては「一括償却とし返還されません」「入居日から15日目の午前零時に全額償却となり、その後に契約を解除、あるいは解約しても入居金は返還しません」等があった。

 入居一時金については、「徴収している」69.8%、「徴収する場合と、しない場合がある」14.5%、「徴収していない」14.3%となった。入居一時金の徴収額をホームの規模(定員)別にみると、規模が大きくなるにつれ徴収金額は高額の比率が高くなる。また、介護一時金については、徴収している介護付ホームは10.7%、徴収額は4万円から3,600万円で、徴収しているホームのうち14.9%は、退去時、介護一時金を返還していない。

 身体拘束について、契約書、重要事項説明書、規程等に記載しているか尋ねたところ、「身体拘束は行わない旨、記載している」ホームは20.8%にとどまる。「緊急やむを得ず身体拘束を行う場合があることを記載している」が最も多く40.3%。「身体拘束について記載した文書はない」ホームは、19.4%だった。

 介護サービスの質をみるうえで、介護職員の勤続年数は重要な指標となるが、ホーム開設年にかかわらず非常勤介護職員の平均勤続年数は1〜3年未満が多い。開設から10年以上経ていても、常勤介護職員の平均勤続年数は3〜5年未満が多い。

 転倒などにより「利用者がけがをしたとき保険会社に保険金を請求した」31.8%、「利用者がけがをしたことはあるが、保険会社に保険金は請求しなかった」42.9%。「損害賠償保険に加入していない」ホームが1.9%あった。

 「法定成年後見制度」の利用者は395人と、入居者34,849人中1.1%で、法定成年後見制度の利用を手続き中の人は62人・同0.2%。「任意後見制度」の利用者は170人・同0.5%、制度利用を準備中は43人・同0.1%−−と、どれも極めて少数であることがわかった。

 「自己評価基準があり自己評価を実施している」介護付有料老人ホームは27.6%、「自己評価基準はないが自己点検をしている」は55.8%、「第三者評価を受けたことがある」は15.7%−−となっており、そのうち結果を公表したホームは45.5%となっている。

 有料老人ホームの相談は、介護保険制度がスタートした2000年以降、各地の消費生活センターに900件近くが寄せられており、質と価格と安全性に関する相談が目立つという。

 内容は、介護サービスの質の粗悪さのために床ずれができたり、食事管理が十分でないため脱水症状や高血圧などになったり体調を崩したという相談がみられる。有料老人ホームに限らないが、介護事故(転倒による骨折、入院、死亡。誤嚥。誤薬等)の損害賠償額をめぐるトラブルも表面化するようになってきたという。


独立行政法人国民生活センター概要
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