関西大学文学部、財団法人社会開発研究センター、株式会社アンクラージュの三者は、アンクラージュが神戸市灘区に建設中のシニア住宅(高齢者向け共同住宅)「アンクラージュ御影」の入居者を対象に、関西大学で科目等履修生、聴講生、社会人学生として学ぶ「オンキャンパス・プログラム」、同住宅で開講される「オンコミュニティ・プログラム」を実施することに合意し、覚書を取り交わした。
「オンキャンパス・プログラム」では、アンクラージュ御影の入居者を対象に、科目等履修生または聴講生として開講クラスに希望者を受け入れる。また、試験、面接、研究計画書の審査等の条件で、社会人学生(あるいは3年次からの社会人編入学生)として希望者を受け入れる。そのほか、大学が提供する各種の講座、講演、行事の案内と自由な参加を認める。
「オンコミュニティ・プログラム」では、アンクラージュ御影の入居者を対象に、当該施設内で講座等を提供し、講師の派遣や指導者の斡旋を行う。
大学と住宅運営者との協力で展開される「カレッジリンク型シニア住宅」事業は、すでにアメリカで先行して始まっているが、日本で本格的に実施されるのはこれが初めての事例となる。アメリカの先行事例では、こうした「カレッジリンク型シニア住宅」の入居者は、他の高齢者施設と比べ総じて生活の満足度が高く、寝たきりになる割合も低く、生活の充実度が極めて高いとされている。十分な時間を生かして新しい知識を吸収することが日々の生活にリズムと張りを与えるとともに、若い大学生と触れ合い学ぶことが、高齢者の生活を若く生き生きとしたものに保たせている。また、キャンパスにおいては、若い学生の相談役として人生経験を生かせるなど、学生と高齢者の双方にとってメリットがある。
本来、高等教育機関としての大学は、年齢で区切られた人生のある段階に一律に通過する場所ではなく、年齢にかかわらず「知的好奇心」をもつ人の縁で結ばれた「知縁コミュニティ」であり、キャンパスが知のネットワークの結節点として有効に機能することで、日本における大学のイメージが転換し、大学が本来的な知の拠点として再生することが期待される。
具体的なプログラムの提供は2008年度から開始するが、これに先立ち、2006年度は関西大学千里山キャンパスで、「アンクラージュ御影」の入居予定者を対象にシンポジウムや公開セミナーを開催し、2007年度には10程度の講座で構成される「プレコース」を開設する。
「アンクラージュ御影」模型写真1

「アンクラージュ御影」模型写真2

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