株式会社富士経済は、高齢化を背景に今後の成長が見込まれる「高齢者関連ルート」など、特殊ルートに関しての調査・分析を行った。その結果を調査報告書「有望特殊ルート徹底調査2007」にまとめた。
特殊ルートとは、量販店やCVS、一般小売店などの「一般販売ルート」、飲食サービスを目的とする「業務用ルート」のどちらにも属さないチャネルとして形成されるルートで、具体的には「レジャー施設」「スポーツ施設」「交通機関」「宿泊施設」「ダイレクトセリング」「生協関連物品販売」「ヘルス&ビューティ」「高齢者関連」「給食産業」の市場向けのルートを指す。
同結果のうち、少子高齢化の影響を受けるものをみると、「給食産業」は、2006年見込み2兆4,377億円、2007年予測2兆4,345億円(前年比99.9%)となった。少子化によって学校給食を実施する施設数が減少しており、コンビニエンスストアの弁当やテイクアウト惣菜の充実、低価格外食チェーンの店舗拡大によって産業給食市場は苦戦を強いられている。いっぽうで、高齢者の増加を背景に病院給食や高齢者関連施設給食のビジネスチャンスは拡大しており、外食業者など異分野の業者からの参入も相次いでいる。
「高齢者関連ルート」は、2006年見込み2,455億円、2007年予測2,496億円(前年比101.7%)となった。物販市場が未開拓なルートが多いが、高齢化を背景に今後施設数の増加が見込まれる事から、有望ルートとされている。なかでも有料老人ホーム、デイサービスセンター、介護老人福祉施設の施設数の増加が目立っている。特に民間参入が可能である有料老人ホームは新規参入が活発化しており今後最も成長が見込まれる施設。
また、「高齢者関連施設給食」は、2006年見込み6,460億円、2007年予測6,860億円(前年比106.2%)となった。学校給食や産業給食など給食市場が全体的に停滞ムードにある中、高齢者の増加を背景に成長を続けている。2005年10月の介護保険制度の改定により入居者の負担額が大きくなり、介護老人保健施設はコスト削減を目的として給食事業を外部業者へ委託する動きが顕在化しており、市場の追い風となっている。成長市場であることから、既存業者の注力度が高まるとともに競争が激化しつつあり、今後は一括仕入れによるコスト削減や高品質な食材の提供、イベント食の企画など総合力が問われる。
「有料老人ホーム」は、2006年見込み61億円、2007年予測71億円(前年比116.4%)となった。有料老人ホームは介護老人福祉施設や老人保健施設と異なり民間企業の参入が認められている高齢者施設で、介護保険制度の対象外ではあるが、特定施設の指定を受けた介護付き有料老人ホームは、介護報酬とは別に独自にケアサービス料を徴収できるなど経営の自由度が高く新規参入が活発化している。物販市場は、未成熟な市場だが、施設数は急増しており今後も需要増が続くと予測される。施設のタイプは様々で、今後はターゲットを絞ってアプローチする必要がある。有料老人ホームを多く展開する大手チェーンは、一般所得者層から高所得層まで対応した各グレードの施設を展開しているが、新規でアプローチする場合は、買い物に対する意欲が高い層が多く入居する、グレードの高い施設が有望視されている。
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