NTTコムウェア株式会社は、Tangible技術のビジネスアプリケーションの一環として、離れて暮らす高齢者宅などをさりげなく見守るシステム「Tangibleリモートケア」を開発した。高齢者宅に設置された複数のセンサー情報などから、人物の位置や状況を自動認識し、家族宅など遠隔地に設置されたTangibleメディアを用いて伝える。
システムは、複数設置された居室の人感センサーから、一人暮らしの高齢者が”どの部屋に居るのか”というプレゼンス情報や、”お風呂にかなり長く入っている”といった危険と想定される情報を、離れて暮らす家族宅へTangibleメディアを用いて伝えるシステム。「オーブ」というメディアでは光の色の変化を用いて、「アンビエンスボード」というメディアではポインターが指し示す位置で情報を伝える。例えば、オーブ2つを利用したシステムの場合、一方がどの部屋に居るかに応じて(例:青・リビング、黄・ダイニング、緑・お風呂など)、もう一方は危険な状況かどうかを、青(平常)、黄(注意)、赤(危険)の色の変化で表現する。
双方に設置することで、家族宅と高齢者宅間で、相互に生活の雰囲気を伝え合うことが可能で、気になったときに自宅のオーブへ目を向ければ、直感的に相手がどんな状況かすぐに分かる。生活に溶け込んだシステムとして、互いに一緒に暮らしているかのような雰囲気を共有でき、高齢者が抱く孤独感を和らげる。また、カメラなどではなくセンサーを利用し、また光や音という感覚的なインターフェイスを用いることで、プライバシーを保護し、人に意識的な負担をかけずにお互いの生活状況を見守ることが可能。
さらに、どのセンサーがどのように反応したかで様々な状況を認識可能。例えば、朝、リビングルームで人感センサーに反応があると、起床したとみなし、受信側で起床を知らせる効果音(例:小鳥のさえずり)が流れたり、外出もしくは就寝後には開閉センサーが自動的に窓の開閉状態を監視する。就寝後に開くと侵入とみなして警報音などで侵入犯を撃退するとともに、遠隔地の家族宅へも音やメールで警報を発するといった防犯機能も提供する。家族で見守るので、ホームヘルパーや警備員などの助けは最小限で済み、また高齢化の進んだ地域で、高齢者同士が互いに見守り合うことも可能となる。
「Tangibleリモートケアシステム」は、見守り機能や防犯機能など複数の機能を、センサーなどの各メディアと超小型Linuxサーバ「L-Box」1台を用いて統合的に提供する。プログラムの追加により、「火の消し忘れ通知」「部屋間の移動回数の増減などによる体調バロメータ表示」や、またGPS携帯電話などと連動させれば「登下校時の学童プレゼンス表示&危険通知」といった新機能の提供が可能。また、新しいメディアの増設も可能で、設置後の変更や拡張にも対応できる。サービス開発者は、複数のセンサー情報を利用した遠隔地間で提供されるサービスを簡易に開発可能となる。
今後の展開としては、ケアハウス事業者、老人ホーム事業者、介護サービス事業者、高齢化の進んだ地域の自治体・自治会や、一人暮らしの高齢者宅と家族宅、単身赴任者とその家族、一人暮らしの子供とその家族などでの利用を目指す。
「Tangibleリモートケア」システム構成例

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