三菱商事グループと日本政策投資銀行は、医療機関や介護事業者の経営支援・事業再生を目的としたヘルスケアファンドを共同で設立する。
国内の医療と介護は大きな転換期を迎えている。医療・介護サービスは、高齢化の伸展に伴う需要の増加、サービスの質に対する関心の高まり等、急速な拡充を求められている。いっぽう、政府・自治体には、社会保険財源抑制等多くの課題があり、医療機関・介護事業者に目を向けてみると、収益・財務面、オペレーション面の課題を抱え事業再生/再構築が急務となっている事業者も少なくないというのが現状。
昨今は、不動産投資等の対象としてヘルスケア分野が注目を集めており、病院や介護施設をターゲットとしたファンドも幾つか組成されている。同ファンドは、不動産取引や財務リストラによる一時的な財務面の改善のみならず、実務的にも医療機関・介護事業者の収益改善を支援し、地域社会により良い医療・介護サービスの提供体制が確立されることを目指すところに特徴を有している。
同ファンドの投融資実行においては、地域金融機関との連携が極めて重要になる。全国の金融機関から、経営支援を必要としている医療機関や介護事業者向けの貸出債権を買取り、経営改善計画の策定等、支援先の経営陣と協力して財務体質と経営体制の強化を図り、収益改善と持続的な経営の安定化を目指す。
また、過剰債務等の理由により資金調達に課題を抱える事業者に対しては、債務削減の手法や不動産等の資産流動化の仕組みを適用した資金調達方法を提案し、地域医療のニーズに応える病棟の増改築、高度医療機器等への設備投資を実現させる。
同ファンドへの運用助言は、三菱商事と日本政策投資銀行の共同出資により設立するヘルスケアマネジメントパートナーズ株式会社が行う。ヘルスケア分野におけるこのような取り組みについては、高度なファイナンスノウハウと併せて、事業の特質を良く見極め、実際に経営の健全化/収益の向上を実現していく能力が不可欠。
三菱商事は、30年以上に渡るヘルスケア業界での実績とネットワークがあり、国内トップレベルのヘルスケア関連子会社群を抱えている。同ファンドの投融資先の経営支援にも、必要に応じてこれらのヘルスケア関連子会社の機能を活用していく。また、三菱商事では、金融事業と医療・ヘルスケア分野を全社推進分野として選定している。
日本政策投資銀行では、地域経済の自立的発展を金融面から支援しており、重要な社会インフラである医療・介護分野への支援は今後の重点課題となっている。同ファンドに対しても、これまでのヘルスケア分野への融資実績に加え、リスクマネー供給能力や新金融手法などを活用しつつ取り組んでいく。
同ファンドは、三菱商事グループと日本政策投資銀行の知見を最大限に活用し、資金、人材、情報あらゆるリソースを積極的に投入して展開していく方針。
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