アイシン精機株式会社は、幅広座面で移乗がしやすいリクライニング昇降座いす「リク楽(りくらく)」を開発し、在宅介護のレンタル向けに全国で発売を開始した。
「リク楽」は、これまで業界では高価格帯にしかなかった「リクライニング機構」を、自社製品の介護ベッド用駆動部品と共有化したことで、低価格帯での提供を実現。また、抱きかかえによる移乗介助の負担を軽減して欲しいという介護現場からの声を受け、座面の幅をひじ掛けより広くした「幅広座面」を採用。ベッドなどへの移乗が座った姿勢のままで行いやすく、介助負担の軽減につながる。
これまで同社では、介護保険施行(2000年4月)を契機に、介護福祉分野で「介護労力の軽減と自立支援による生活の質向上」の発想のもと、「寝る、起きる、移乗する、移動する、くつろぐ、排泄」などの生活シーンをシステムとして支援する商品開発に取り組み、軽量電動車いす「TAO-LightU」(2003年11月)、介護ベッド「JUST
BELLGRAND」(2004年12月)、ポータブルトイレ「BELLLET」(2005年3月)等を販売してきた。今回、同社初のリクライニング昇降座いすを発売したことで、「無理のない移乗」をコンセプトに、ベッドを起点としたシステム商品の拡充が図れた。
介護保険制度下では、2007年3月に「昇降座いす」利用における判断基準が「立ち上がり支援」から「移乗支援」に改定され、これまでレンタルの対象外とされてきた要介護度が軽度な人でも利用しやすい環境となりつつある。同社では、これを追い風に、介護ベッド、車いす、ポータブルトイレ、昇降座いすなど、様々な生活シーンに合った福祉用具の上手な組み合わせが広がり、介護者の負担軽減が図れるとともに、要介護者の自立支援につながることを期待している。
リクライニング昇降座いす「リク楽」の最大の特長は、100度〜130度まで無段階で調節可能なリクライング機構で、背中が丸まっている状態の人の、胸や腹部の窮屈感を和らげる。スライドレバーを採用しており、握力の無い人でも楽に操作ができる。
「幅広座面」は、座位移乗がしやすく、抱きかかえ移乗の負担を軽減するだけでなく、座面に手をつくスペースが十分にあるので、正面・横向きのどちら側に立ち上がりや移乗をする際にもスムーズに活用できる。
座面は15cm〜45cmの範囲で調整可能で、床へ降りたり、座面へ上がったりが楽にできる。また、座卓で使える座面高さで、家族との団欒の機会が広がる。オプションのまくらを利用すれば、リクライニング時に頭部を優しくサポートし、首や肩の負担を和らげる。税込み販売価格は186,900円で、介護保険を利用した場合の利用者負担は1,000円前後となる見込み。同社では、初年度販売目標を1,200台としている。
リクライニング昇降座いす「リク楽(りくらく)」

ベッドへの移乗

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