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「海外宝くじ」について、高齢者苦情が多数発生

−国民生活センター、「誘いに乗らない、買わないことが肝心」と警鐘−

2007/11/21(Wed.)

 独立行政法人国民生活センターは、「海外宝くじ」について、高齢者苦情が多数発生していることから、「誘いに乗らない、買わないことが肝心」として情報提供を行なった。

 国民生活センターは従来から、ダイレクトメール(DM)を使った海外宝くじに対して注意を呼びかけているが、最近でも年間8,000件を超える苦情が寄せられており、高い水準にある。

 相談内容は「申し込んでいないのに「当選している」等と記載した不審なDMが届いた」、「DMを送ってきた業者の連絡先が私書箱のみで不審」、「突然届いたFAXやメールで海外宝くじの勧誘を受けた」など、悪質・多様化し、また高齢者に関する相談も多く見られ、被害金額も高額化する傾向にある。

 そもそも、国内で海外宝くじの発売、発売の取次ぎ、授受を行なうことは刑法(富くじ発売等)に抵触すると解釈されている。相手業者はカナダ、オーストラリア等に事務所を置いて、消費者に代わって現地で宝くじを購入し、当選した場合には消費者に知らせ送金すると言われているものが多い(国内で海外宝くじの実物を手にすれば刑法に抵触する可能性がある)。このため、確実に当選金が支払われるかどうかの保証はなく、極めて不安定な取引と言える。

 そこで、海外宝くじに関する最近の相談事例からトラブルの実態と問題点について整理・分析し、情報提供するとともに、消費者被害の未然防止の観点から関係機関に対して情報提供を行った。

 PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に寄せられた海外宝くじに関する相談件数は2002年度から2007年度までで38,304件(2007年7月末日までの登録分)に上る。2003年度に国民生活センターで海外宝くじの注意情報について公表し、翌年の2004年度には相談件数は一度減少した。しかしその後は毎年8,000件を越える相談が寄せられている。

 2002年度から2007年度までに寄せられた38,304件(2007年7月末日までの登録分)の相談のうち、支払ってしまった相談の件数は確認できる範囲で1,534件あり、2006年度は415件の相談が寄せられている。支払い金額の平均値はここ数年高額化しており、2007年度では平均値は約1,315,000円となっている。

 海外宝くじの1回あたりの申込み金額は数千円程度が多く、相談の多くは1万円未満もしくは申込み前の相談。しかし相談の中には、同様のDM等が何通も送られて何度も申込むケースや、クレジットカードを利用して継続的に申込むケースが見られ、財産をほぼ使い切ってしまった深刻な相談も寄せられている。

 契約当時者が確認できた相談のうち当事者の属性等に関する構成比の推移を見ると、70歳以上の高齢の消費者が契約当事者になっている相談の割合がここ数年増えている。また、男女別構成比では、2002年度は男性の割合は42%であったが、2007年度は63%と増加している。業者が主に高齢の男性を狙ってDM等を発送していることも考えられる。

 相談事例のひとつを見てみると、「エアメールでオーストラリアの公営宝くじが当選したというDMが届いた。当選金を受け取る手続きのための費用が必要とあったので、DMに同封されていた封筒に現金を入れて送付した。1回に送金したのは約1万6,000円。何度か1,000円から2,000円の小切手が送られてきたので、いつかは高額賞金が当選すると思い、送り続けて来た。最近、当選金を受け取るための権利確定をするというDMが届いたので、記載されたとおりのお金を支払ったが、当選金が入金されない。これまで約250万円支払った(契約者:80歳代・女性・無職)」といった事例がある。

 PIO-NETに寄せられた相談事例からみた問題点としては、「購入者には宝くじを含めて様々なDMが大量に送られる」「消費者に期待を抱かせるようなDMの記載」「国内での受領は刑事罰の可能性、また本当に海外宝くじを購入しているのかは疑問」「海外宝くじ業者の窓口は国内にない-すぐに連絡がとれず・個人情報の流失も」「購入代金支払い方法に関する問題」「本人がのめり込み、家族やヘルパーが気付くケースもある」などがあげられる。

 同センターでは、消費者へのアドバイスとして、「DM等の誘い文句に惑わされないこと、そして絶対に買わないこと」「高齢者には周囲が気を配ること」「消費生活センター等の公的な相談機関に相談すること」の3点を指摘している。


消費者に送られた海外宝くじのDMの例
写真:消費者に送られた海外宝くじのDMの例


独立行政法人国民生活センター概要
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