国民生活センターは、2007年12月、消費者トラブルメール箱に、「4歳の息子が、電動リクライニングベッドのマットとヘッドガードの間に首を挟まれて窒息し死亡した」との情報が寄せられたことを受け、事故の未然防止・拡大防止をはかるため事故の概要等について第一報を公表し(2007年12月)、事故原因を調査することとした。
インターネット通販等を調べると、事故品と同様にリクライニング機能を有しながら低価格の商品が他にも販売されていた。また、高価格の商品だが、挟み込みに対する安全装置を有しているものも販売されていた。そこで、事故原因の調査とともに、これらの商品についてベッドやリモコンの構造的な安全性の違いや可動するマットに挟まれたときの力などを調べ、消費者へ情報提供することとした。
同センターが、事故品を入手し、事故の原因を調査したところ、事故はリモコンの不具合によって下降ボタンを押さなくてもマットが下降し続ける誤作動により発生したと思われた。リモコンの不具合は、下降ボタンに連動して作動するプッシュスイッチ内部部品の変形が原因であった。
また、大手通販事業者が販売している低価格の商品4銘柄、参考品として、マット下降時に体などが挟まったときの安全機能を有している高価格の商品を加えた計6銘柄をテストした。
低価格の商品は、いずれもマットの下降をモーターの力で行っていたので、ヘッドガードやフレームとの間に体などが挟まった時の挟み込み力が大きかった。
事故品はマットが下降する際の挟み込み力が著しく大きく、特にヘッドガード部では最大で200kgf以上となっていた。
参考品は、マットの自重で下降する構造になっており、モーターの力が加わらないため挟み込み力は小さくなっていた。さらに、マットとフレームの間に挟まれたときは、挟み込みを検知して反転し、マットが上昇する機能が働き、安全性に配慮されていた。
事故品を含め、リモコンの操作ボタンが突出しており、リモコンに何らかの荷重が加わった場合にボタン部分に荷重が集中する形状のものがあった。
事故品と同型のリモコンは、操作ボタンを下向きにした状態で上から大きな荷重が加わると、事故品と同様に操作ボタンに異常が生じた。
事故品を含め、リモコンや本体に電源の入・切のスイッチが無く、リモコンの上昇・下降ボタンを押すだけで作動する構造のものがあった。
同センターでは、消費者へのアドバイスとして、使用していない時やベッドから離れる時は電源コードを抜いておくこと。小さな子どもがいる家庭では、ベッドやリモコンで遊ばないように気をつけること。操作する時は周囲の人や障害物に十分に気をつけること−−などをあげている。
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