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今年の厚生労働白書「生涯を通じた自立と支え合い」をテーマに

−厚生労働省、2008年版厚生労働白書−

2008/08/12(Tue.)

大人の青汁
 厚生労働省は、2008年版厚生労働白書を公表した。白書は、人口構造の変化や労働環境の変化を踏まえた対応策について、次世代育成支援と、暮らしの基盤を支える就労と所得確保という切り口から解説するとともに、社会保障の姿を示し、これからの社会保障を構築する視点等を示すものとした。


社会保障と国民生活

 社会保障は、個人の責任や自助努力のみでは対応できないリスクに対して、国民が相互に連帯して支え合うことによって安心した生活を保障し(共助)、自助や共助によっても対応できない状況に対し、必要な生活保障を行うもの(公助)。社会保障の主な機能には、生活安定・向上機能、所得再分配機能、経済安定機能がある。

 社会保障給付費は2005年度には87.9兆円で、国民所得比23.9%となっているが、社会保障給付の国民所得比を見ると、高齢化率が国内より約4%低いイギリスと同程度の水準となっている。

 社会保障には、暮らしを支えるセーフティネットという本来目的のほか、個人消費を支え、有効需要や雇用機会を創出するという効果があり、また、実態として、地域間の所得再分配の効果を持ち、高齢者の多い地域の生活を支えている。


近年の社会経済の変化と家計の動向

 国内は、今後、一層少子高齢化が進行し、人口構造そのものが大きく変化していくとともに、労働力人口の減少や国内経済社会の持続的発展への影響が懸念されている。

 企業は、正規従業員の賃金制度は業績・成果主義的方向に見直しつつ長期雇用を今後も維持する傾向にある。正規従業員以外の雇用者は増加している。若年層では、正規従業員以外の雇用者割合が上昇しており、雇用者所得の格差の拡大の動きが見られた。

 労働時間の長短二極化の傾向が見られ、子育て世代の男性では長時間労働の人の割合が20%程度と高止まりしている。また、仕事をしている女性のうち、約70%が出産を機に離職している。

 家計ベースでの近年の所得格差の拡大(世帯総所得のジニ係数の上昇)は、高齢化といった「年齢構成の影響」が最も大きな要因。若年層については、今後、これらの人が独立した世帯を営むようになる際に所得格差の拡大につながることがないよう、引き続きフリーターの常用雇用化などに取り組むことが重要とみられる。


暮らしの基盤を支える社会保障

 国内社会をめぐる環境は変化しており、人口構造の変化や労働環境の変化といった社会経済の変化に対応した施策の展開が求められている。

 子ども・子育て期における支援としては、国民の希望する結婚や出産・子育てを実現していくため、「働き方の見直しによる仕事と生活の調和の実現」とともに、その社会的な基盤となる「包括的な次世代育成支援の枠組みの構築」を進めていくこととしている。

 現役期における就労と所得確保については、「フリーター常用雇用化プラン」や「ジョブ・カード制度」等の若年層の雇用の安定・促進を図る施策や、パートタイム労働者の待遇改善、派遣労働者の就業環境の整備を行うとともに、最低賃金制度などの就業構造の変化等を踏まえた安全網の充実を図ることとしている。

 高齢期における所得確保と就労については、持続可能で安心できる年金制度を構築し、高年齢者の雇用を促進していくとともに、障害者、母子家庭、生活保護受給者といった社会的支援を必要とする人々については、各種支援を推進している。


生涯を通じた自立と支え合いの構築

 社会保障制度は、国民生活にかかわる問題で、その給付やサービスの水準に応じ、保険料や税金など国民負担の大きさも変わってくるとともに、今後社会保障に係る給付と負担が増大していくことは避けられない状況にあり、制度を持続可能なものとしていく必要がある。

 また、制度を給付やサービスを受ける国民の立場に立ったものに再構築していくことが必要になっている。このため、引き続き、社会経済との調和や世代間・世代内の公平等を図りつつ、将来にわたって信頼される社会保障の整備に努めていくことが必要。

 いっぽう、平均寿命が伸長している中で、一人一人の個人についても、その能力を十分に発揮し、個性をいかして生きていくことが大切で、長寿社会における暮らし、働き方の人生設計のビジョンとして、充実した人生のための基礎づくり、生き方・働き方の再設計、地域における共助や交流が必要となっている。


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